☆陰陽師 小箱☆

2006/04/26(水)22:37

続 「壬生さんのカンデンデン」(壬生狂言)

つきうさの舞台鑑賞日記(50)

今日は2番目の演目「花盗人」の内容をば!    劇が始まる前に舞台の正面上部に作り物の花の枝を挿す準備がありました。 花は桜かな。。 白い紙でフチにピンクの色がついてたな。 昨日、書くの忘れましたけど、壬生狂言にも囃子がつきます。 笛と太鼓と鐘(ドラのような鐘です)で、一定のリズムに乗って太鼓と鐘は常に鳴っていて、笛は途中から入ったり、笛方の人が正面に座して吹いてたかと思うと、奥の方に移動しながら吹いたりと、遠近感のある笛の演奏でしたよ。 その囃子の音に乗って出てきたのは、小粋な旦那とその供の者。 供はいかにもドン臭そう~~な感じ(⌒-⌒;) まずは花を愛でるのですが、旦那がこの小刀で枝を折れ!と命令している模様。。 小刀を受け取った供は、「え~~、そんな事出来ませんよ~。勘弁して下さいよ~~」と小刀を持ち上げては、片方の手で出来ない出来ないと手を振ります。 それでも高ピー(高飛車って事です)な旦那が許すはずもなく、供は仕方なく枝を伐りました。 その様子を橋掛かりの奥の方で黒衣装に身を包んだ盗人が見てました。 供は小刀を、切り取った枝の傍に立てかけます。 そして、供が旦那に「枝を伐りましたよ~」と報告している隙に、盗人が小刀をまず盗んで逃げます。 枝を伐った事を褒めた旦那は「では、小刀を返せ」と言いますが、供が幾ら探しても小刀が見当たりません。 その時の仕草がもう抜群に面白かったです~~。「あれ?!ここにあったのに。。え~~~?!」とキョロキョロ。 ゲンコツを頭に当てて、考える、考える。。 でも、何度見ても。。ない。 旦那に「無くなった」と言えば、血眼になって探せ~~!と頭を叩かれて必死こいて探す供( ̄∀ ̄;) そして、橋掛かりの所にいる盗人にたどり着きました。 旦那に「あっちに盗人が居ました~~」と報告している間に、今度は花を盗まれてしまいます。 また、あるべきところにあるものが無くなって右往左往する供。 旦那はまたカンカンになって「探せ~~~~!」と命令。 そしたら、また盗人の所にたどり着く。 「頼む~~。花を返してくれ~~」と拝むと、盗人は「わかった。。」と言って、花びらを一枚ずつ、供の手に握らせます。 下を向いて拝んでいたので、てっきり枝ごと返してもらったと思った供は意気揚々と旦那の所に戻りますが、花を見てビックリΣ(゚∀゚;)エッ! 怒った供は盗人の所に取って返し、今度は枝ごと取り返します。 花を取り返して旦那はご機嫌ですが、小刀は盗まれたまま。 旦那は大太刀を渡すから、盗人を斬ってでも、取り戻して来い!と命令します。 しかし、この刀。。 さび付いてるのか、なかなか抜けないのですわ。 切れ味を確かめる為に手のひらに当ててみるけど、全然だめ。。 まずは刀研ぎから始めます。何度か研ぐうちに切れ味抜群に!(あやうく、手のひらを切るところでした) その研いだ刀を鞘に収めようとするのですが、入れ方が逆で入らないんです(わかります?刃が反ってるから、逆には入りませんよね) 多分、太刀の扱いはサッパリ?なんでしょう。 だから、刃の切っ先に鞘を付けたまま、盗人の所へ行き戦いを挑むと盗人に鞘を取られました。 鞘をとられては困るので、「返してくれ~」と頼むと盗人は供の持つ刀に鞘をスポッと被せてやります。 その時に体を入れ替えて、上手い具合に刀の柄を持ち、供に鞘の先の部分を持たせます。 刀を鞘ごと返してもらったと思って、そのまま鞘を握ったまま帰るのですが、実は刀を盗人に奪われ、自分は鞘だけ持ってる事に気付きます。 怒った供は再び盗人の所に行き、刀を返すように鞘を出すと、盗人は鞘に刀を収める仕草を取りながら、刀で供を脅し鞘まで奪ってしまいます。 全てを奪われてしまった供は旦那にこっぴどく怒られて、頭を叩かれてしまいます。 このままでは引き下がれない旦那は、自分が盗人を捕まえるから、縄を持って来い!と命じます。 しかし、にわかに縄などないものです。そこで、供は藁から縄を綯うことにしました。 一方、旦那は片袖を脱ぎ、盗人も同じく片袖を脱いでバトルが始まりました。 中央では供がノンビリと縄を綯っています。。が、手が止まってる。。寝てるのか? 旦那が盗人を捕らえ、供に縄をよこせと言うのですが、手が止まってる。。(⌒-⌒;) 頭を叩かれ、急いで縄を綯うのですが、全然ノロい。。 旦那は必死になって、盗人を羽交い絞めにしてます。 やっと縄が綯えて、盗人を縛ろうとするのですが、焦ってる供は間違えて、旦那を縛ってしまいます。 その隙に盗人はまんまと逃げおおせてしまいました~~。 怒り爆発ーー!の旦那は、藁を打っていた槌を振りかざして、供を追いかけてゆきました。  おわり。  これって、狂言でよく聞く話ですね。 ちうことで、ちょっと調べてみましたら、狂言の「太刀奪(たちばい)」という曲と内容が良くにています。 こちらは、人の太刀を奪おうとした主人と太朗冠者が逆に太刀を奪われて、「花盗人」と同じような結末を迎えるというもの。 「花盗人」にも「太刀奪」にも解説に『盗人(あるいは泥棒)を捕らえて縄をなう』とありますから、趣旨は一緒ですね。 一瞬、盗人が一番悪そうに思いますけど、実は実は、、花を盗もうとしてた旦那一行が悪いのであって、『因果応報』という教えが込められた演目なんだなって思います。 供はただ旦那に命令されてやっただけですが、実行犯には変わりない。 この演目は解説書がなくても、見てるだけで充分、内容は伝わって来ました。 言葉ってとても重要ですけど、人の感受性を伸ばすには、無言劇ってのはイイかもしれないですね。 子ども達に見て欲しい狂言でした。 時間がなくて残念でしたが、とてもよいものを見せてもらいました。 また、秋にもあるようですし、行けたらいいなと思ってます。 しかし、折角、「壬生寺」に行ったというのに、新撰組の墓所にも御参りせず、お賽銭もあげず。。。なんてこったい(A゚∇゚)アセアセ・・  今度はゆっくり他のところも見学したいです。 写真だけは2枚ほど撮って来ました♪

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