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2009/05/11
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   五月花形歌舞伎   小笠原諸礼忠孝(おがさわらしょれいのおくのて)

       通し狂言    『小笠原騒動』

    2009年5月11日(月) 午前11時開演  京都四條南座

   kmk

  【配役】
       犬神兵部/岡田良助        中村 橋之助
       小笠原隼人/奴菊平        片岡 愛之助
       小笠原豊前守/飛脚小平次   中村 勘太郎
       お大の方/小平次女房お早   中村 七之助
       隼人妹小萩/林数馬        中村 壱太郎
       良助母お浦              上村 吉弥
       良助女房おかの/小笠原遠江守   市村 萬次郎    ほか

  【あらすじ】
    ここは九州・豊前国。小笠原家では、お家乗っ取りを企む執権・犬神兵部(ひょうぶ)(橋之助)と
    お大(だい)の方(七之助)一味の陰謀が着々と進んでいた――。
    そんな中、狩りに出た藩主の小笠原豊前守(ぶぜんのかみ)(勘太郎)が白狐を射ようとするのを
    家臣の小笠原隼人(はいと)(愛之助)は押し止め、また藩政の乱れを意見するが、兵部や
    お大の方の言いなりとなっている豊前守の逆鱗に触れ閉門を言い渡される。
    兵部は、大望の妨げになると隼人に刺客を差し向ける。絶体絶命に陥った隼人の前に、最前助けた
    白狐の化身である奴菊平(愛之助)が現れ隼人を救い出す。

    隼人から分家小笠原遠江守(とおとうみのかみ)(萬次郎)への密書を託された召使のお早
   (七之助)は、その道中で兵部に加担する足軽の岡田良助(橋之助)に殺され密書を奪われる。

    妻のお早を殺された飛脚の小平次(勘太郎)は、すぐさま敵が良助と知る。
    一方の良助は、お早の怨霊にとりつかれた末に自らの愚かさを悟り、真人間に改心するが、
    女房のおかの(萬次郎)をはじめ、家族を一度に失ってしまう。
    それを知らない小平次は、水車小屋で激闘の末、良助を討つのだが、断末魔の良助から遠江守へ
    届ける兵部一味の連判状と訴状を託される。

    程なく通りかかる遠江守の行列に小平次は直訴をするのだが、その瞬間、一発の銃声が辺り一面に
    響いたのだった……。
歌舞伎美人WEBサイトより抜粋)



2年ぶりに歌舞伎を観て来ました。 それも2年前と同じ面々が主役の花形歌舞伎です。
中村橋之助さん、中村勘太郎さん、中村七之助さん、片岡愛之助さんの4名が二役をこなされての大芝居!
2年前は 「霧太郎天狗酒もり」(←クリックすると、当時の鑑賞日記読めます~)という演目で、初歌舞伎鑑賞だった私はそのド派手さに大興奮!した覚えがあります。

今日は、先週の土曜日に小学校のPTA総会が開催された都合上、一日通常授業を受けていた娘の振り替え休日ってことで、娘と一緒に鑑賞~してきました。

そもそも、今回は娘の方から「一回、歌舞伎が観てみたい~」と、ご所望があったんですよ。
調べてみれば、ちょうど京都の南座で花形歌舞伎を上演されるっつー事だったので、チケを取りました。

南座は相変わらずの高額チケですので、2等席で我慢。 席は3階の最前列だったので、舞台全体が良く見えました。花道はちょっと被ってしまって見えないところもあったけど~。

で、肝心の舞台の内容ですな。。前置きが長くてごめんあそばせ~。

あくどい家臣と側室が御家乗っ取り!の悪巧みを計るが、人殺しの因果応報、白狐の活躍などで、最後は大団円!で終る、裏切りあり、人情あり、恩返しあり、幽霊あり、家族愛ありのサービス満点の超古典的歌舞伎でした。

そりゃ~もぅ、なんつったって七之助さん♪
彼(彼女か?)の美しい女形には、女心も揺れに揺れますな。
町屋の娘が身分を偽って、お殿様の側室に~。そのためなら、実の父をも手にかけて殺す!
ムッチャ、ネタバレしてますけど、七之助さん演じる、お大(だい)の方の登場シーンは実父の首に赤い紐をグルグル巻いて締める場面でした~。あな、おそろしや~。
綺麗な顔して、やってる事は一番あくどい鬼のような人間だったぁ。
しかし、ゾクゾクするのだ、その妖艶さに。
そうかと思うと、主の為に使命をまっとうする律儀なご良人、お早(はや)の時は、殺されて足のない幽霊になって出てくる。。
美し過ぎる悪女と、幽霊になる良女。このギャップが面白いのよね。

それから、愛之助さん。彼の愛称は「ラブリン♪」
ラブリン狐ちゃんがね~。可愛い~~の~。 健気よのぉ~。 命を助けてくれた隼人に恩返し~。
ラストの方で、狐の毛皮(白色)の衣装で舞台を飛び回る様は、狂言の「釣狐」を彷彿とさせるものでした。
この可愛さと彼の丹精なお顔にわが娘は、フォーリン・ラヴ♪(笑)
ラブリンが出てくると、ひとつしかない双眼鏡を取り合う親娘(爆)
狐役以外の隼人の時は、正義と忠義を貫くヒーローを如何なく発揮されてたし、身のこなしの軽やかさと所作の美しさにしばし、見惚れてました♪

橋之助さんは年長者らしく、終始ド迫力な演技で舞台を引っ張ってらっしゃいました。
最後まで悪者家臣を貫き通していたし、もう一つの役の良助では、泣く泣く我が子に手をかける苦しさ辛さがビシバシ伝わって来たし、何と言っても、本物の水を使った水車小屋での、水車に張り付いての大回転~~~は圧巻!でした。

妻の敵(かたき)!と、追いかけてきた、勘太郎さん演じる小平次との大立ち回りは凄かった!
不安定な水車小屋の屋根での立ち回り、その後、二人とも、ずぶ濡れになって水の中で半分、遊びながら戦ってるの。
最前列のお客さんは、水が丸被りなので、配られた透明ビニールでガード(笑)
ウォータースライダーにでも乗ってる気分だったかも!?

勘太郎さんは、側室にメロメロになってる頼りないお殿様をそつなく演じてたかと思うと、先に書いたように、愛妻を殺された恨みを晴らす、熱い~小平次を力強く魅せてくれてました。

その他にも注目する役者さんが大勢いて、日記に書ききれないです~。
ひとり、良助の娘役で子役さんが出ていたのですけど、この子の演技が素晴らしく、何度も泣かされました。
親のこさえた借金のため、3日も飲まず食わずでいる身なのに、借金取りの面々に自分の着物、帯、かんざしを差し出して、これで暫く堪えてくれと頼むシーンにはホロリと来ました。
それを聞いちゃ~借金取り達も涙涙で借金は帳消し。んでもって、自分の着物を脱いで渡し、何かの足しにしなさいと置いてゆく(笑~)

その親思いの健気な子が、離縁状を書いた父親に自分の命を差し出して、思いとどまってくれと頼むシーンは、人間なら誰もが泣けるわよね~。
な~~ぜ~~~、あの子がぁ~~(泣)


ラストの大詰めのシーンは、悪事が露見した犬神兵部(橋之助さん)が複数の捕物に追い立てられて、舞台の上は「出初式」?と間違うくらいアクロバットな演出で、身を乗り出して見ちゃったわ。

見栄を切ったり、ここぞ!って時には、客席のあちこちから「成駒屋!」「中村屋!」「松嶋屋!」とかの声が掛かる。
あぁ~。歌舞伎だな~と思う瞬間だよね。

どの舞台を観ても思うけど、やっぱり役者は声だよね。
モチロン。身のこなし。。所作も絶対、極めなきゃダメだろうけど、肝心要の声が良くなきゃ魅力出ないね。

4人とも、第一声で客席の心を掴む術をご存知でした。ホントに素晴らしかった。
3度の休憩時間(休憩だけで1時間)を含めて4時間10分の舞台ですが、全然、飽きないですよ。(料金の元は取れる!)
26日まで四條南座で上演されてますので、ご興味ある方は是非、ご覧になってくださいませ。
水車の本水は、見応えありますよ~☆ 娘も大喜びでした♪






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最終更新日  2009/05/11 11:11:34 PM
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