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2005年07月01日
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テーマ:ニュース(100222)
カテゴリ:歴史と教育

和


 この夏もまた戦争に関するセンチメンタルな反省と、事実に目をつぶるマスコミの歪曲報道で賑わうおそれがある。とくに、知名度だけある不勉強なゲストコメンテーターが変な発言をしてくれるのは“おきまりのコース”である。

 日本にとっては戦争のセレモニーは8月15日が山場なのだろうが、中国にとっては蘆溝橋事件が起きた7月7日が大いに注目されているはずである。ここから日中戦争が始まったのだとされているから、反日感情を煽るのにちょうどよい日である。

 それに対して比較的若い日本人は、歴史をあまりにも知らない。だから簡単に中国の虚妄な言論にしてやられる。まずは蘆溝橋事件について皆で関心を高め、さらに無知なマスコミが中国の反日活動に振り回されて歪曲した報道をしたならば、大いに反論していく準備を進めておこう。


 日中戦争に関する基礎知識としては、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の日中戦争の項目が便利であろう。

 まずは絶対に覚えておきたい日付

1937年(昭和12年)
・7月7日 蘆溝橋事件
・7月29日 通州事件(中国警備隊の日本人虐殺)
・8月13日 第二次上海事変(日本海軍将校殺害事件による上海攻撃)
・12月13日 南京攻略、南京大虐殺(賛否あり)


 これらについては以下のリンクで事件内容を大まかに確認しておくとよい。

蘆溝橋事件(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

通州事件(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

第二次上海事変(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

南京大虐殺(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)


 蘆溝橋における小規模紛争が日中全面戦争に発展したとされている。そして、この最初の発砲が誰によるものかに関しては、「中国側第二十九軍の偶発的射撃」説(日本側研究者)、「中国共産党の陰謀」説(日本側研究者)、「日本軍の陰謀」説(中国側研究者)が存在する。中国側としては、日本軍がこの蘆溝橋事件によって戦争を仕掛けてきたのだと主張しているわけである。

 日本としては最初は不拡大方針をとっていた。ところがなぜ大戦争になってしまったのか。私はここに中国人による執拗な軍事的挑発があったのではないかと考えている。その最たるものが7月29日の通州事件である。邦人が虐殺されているのに黙っている軍隊はいない。第二は、8月9日午後6時半ごろに起こった、海軍中尉・大山勇夫の狙撃殺害事件である。これが発端になって第二次上海事変が起きている。実際には、このあたりから戦闘がどんどん拡大していったと思われる。

 7月27日の閣議で兵力20万人の動員が決議され、今後いかなることが起きようと、一切の責任は中国側にあるとの声明を発表した。また、(中国)国民政府も同様の声明を発表し、これが実質的な「戦争通告」となり、宣戦布告なき日中戦争の開幕宣言となった。蘆溝橋事件から20日も経ってから大戦争に発展したという時間的隔たりは重要である。

 蒋介石はあえて中国南部で挑発して日本を怒らせ、そこで戦闘が繰り広げられることによって欧米の目を引こうとしていた可能性がある。第二次上海事変で中国空軍が日本艦隊を空襲したときに、爆弾のほとんどはフランス租界や共同租界に落ち、2000人あまりの死者が出た。これは、中国空軍が下手だったからではなく、わざとそちらに落としてヨーロッパ人を怒らせようとしていたのではあるまいか。とにかく余計ないさかいの種をまいて侵略民族を反目させれば、それだけ彼らが互いに戦ってくれる可能性が出てくるからである。


 歪曲報道は、このような蒋介石の挑発はまったく悪くないかのように、あるいはまったく存在していなかったかのように扱い、日本軍だけが勝手に戦争を始めたのだと主張するだろう。何が語られていないかによく注意していると、歪曲報道の本質が見えてくる。彼らは知っていて語らないのである。もし知らないとしたら、そもそも報道機関失格である。

 日本政府は国際関係上、穏健にやらねばならないかもしれない。しかし、われわれ一般国民は、政府の建前に反する主張をいくらしたっていいはずである。マスコミが世論を歪めたために政府自身も建前を修正しなければならなかったのだから、今度はわれわれブロガーがその歪んだ世論を正常に戻して政府の建前も正常な状態に戻さなければならない。


 かりに中国共産党が蘆溝橋事件における最初の発砲者だとしたら、次のような歴史認識が成立する可能性がある。まず、中国共産党は蘆溝橋事件によって日本軍と国民党軍とを争わせようとした。蘆溝橋事件では実際の戦闘は大きくならなかったが、その後、日本は中国における軍隊増強を行なわざるを得なくなった。それに蒋介石も反応して全面戦争に突入していった。国民党軍は負け戦になると一般庶民と同じ服装をして応戦したので、日本軍は敵対していそうな一般庶民をも時として標的にしなければならなかった。国民党軍は、いわば自国民を楯にしたのである。日本軍が国民党軍の勢力を削いだために、やがて中国領土は共産党の手に落ち、中華人民共和国が成立した。中国の諺では、これを「漁夫の利」と表現できる。歴史は、日中戦争という狭い枠組みで捉えるのではなくて、蘆溝橋事件から中華人民共和国の成立までを一括りにした「共産党による中国領土簒奪計画」と考えるべきなのである。




 蘆溝橋事件そのものに関しては、以下のサイトが参考になるだろう。

蘆溝橋事件
↑状況が詳しく説明されている。

支那事変 概説1
↑詳しい解説。蘆溝橋事件は中共の陰謀説をとっている。

仕掛けられた「日中戦争」 ── 蘆溝橋事件の真実(2000.11.7)
↑こちらも中共陰謀説。

蘆溝橋の責任は日本にない(読書ノート 2005年5月8日)

蘆溝橋事件 最初の衝突 ー7月8日午前5時30分ー
↑こちらは夜明けの戦闘が日本軍による挑発だとしている。しかし、それ以前の発砲で日本軍が挑発されていたのでは?



 蘆溝橋事件後の展開は、以下のサイトが参考になる。

日本の行った戦争とは結局何であったのか
↑中程あたりに蘆溝橋事件の話題が出てくる。

蘆溝橋事件の経緯
↑時系列を追って蘆溝橋(北京)・南京・東京の様子が比較できるので便利。

蘆溝橋事件処理に関する閣議決定 昭和12年7月11日 閣議決定

満州事変・支那事変で教えて貰いたいこと
↑支那との戦いはテロとの戦い。マスコミ批判も展開されている。


 とにかく、歴史を知ることから始めよう!






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最終更新日  2005年07月03日 23時34分17秒
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