カテゴリ:天皇はどこから来たか
初期の天皇は、たたら製鉄とも密接に関わっていたのではないかというのが私の考えである。なにしろ神武天皇は 媛蹈鞴五十鈴媛命は大物主神が そこで今回は「たたら」をテーマに論じてみたい。 まずは「たたら」の語源から。 《たたら考》 たたらの語源 《たたらの由来》 窪田蔵郎氏は、たたらをダッタン語のタタトル(猛火のこと)から転化したものでないかとしています。 ちなみに上記ページに掲載されている「製鉄技術の日本への伝播」という地図をみると、私のイメージしていた原始ヤマト民族の渡来経路とほぼ重なる。 《神話の空間 渡辺 豊和(日本ペンクラブ:電子文藝館)》は、ヒッタイトと出雲が見えない糸で繋っているという説を展開しており、必見である。 まずは、ヒッタイトの神話と八俣大蛇の話が類似している点。 怪龍イッルアンカを酒で酔い潰し縄をかけて退治してしまう神話がありこれは八俣の大蛇退治に酷似している。「都市とそこに住む人々には嘆く… 人々は悲しむ… 誰がこんな(大きな)蛇(註、ラップ)を産んだのか? ベルは天上に(ラップの姿を)描く。長さ五十マイル、その頭は一マイル… 誰が行ってラップを(殺し)、広大な国を救い出し王国を治めるのか?(後略)」(ヨハネス・レーマン、内野隆司・他訳『ヒッタイト帝国』佑学社) さらには、上記サイトの記者は、カシュガルには出雲の安来節とそっくりな民謡が昔からあると知り、漢民族は彼等のことをハッシと呼んでいるのはハッチ(=ヒッタイト)のことではないかと直観したという。 1982年だったか3年だったかは失念してしまったが中国タクラマン砂漠の西カシュガルに数人で旅したことがある。ここの住人達はウイグル族で顔立ちは彫りが深く色白の明かにオリエント系の種族である。漢民族は彼等のことをハッシと呼んでいた。私達が訪れた時の直前にカシュガル市は始めて外国人に開放されたばかりであり随分珍しがられたがここには一週間近く滯在している間に民謡を聞く機会が何回かあった。そのうちの一つに出雲の安来節と酷似と言うよりも全くそのままのものがあり私は音楽を聞き分ける自信がなかったので仲間の音楽好きに聞いたら彼もまるでそっくりだと言う。この時私は漢民族がハッシと呼ぶのは実はハッテイのことではないかと直観した。消えたヒッタイトがウイグルとして存在しているのではないかと。カシュガルは随分古くから鉄細工が盛んで鉄製品の豊富なシルクロードのオアシスとして有名であった。それから安来節とそっくりの民謡も大昔から伝えられているとのことであった。古代出雲は砂鉄製錬の技術たたらの国であり安来節の踊は間違いなく砂鉄取りの姿を表わしているのであるから出雲のたたらは中国最西端のシルクロードオアシス、カシュガルから伝えられたのではないかと想像させた。それでなくても日本の祭ばやしと酷似する曲もあり同行の仲間達も盛んにその不思議を訝んでいた。それではそれはどの様な経路を経て伝来したのか。 さて、以上のようなサイトから私の脳内に生じたファンタジー(笑)は以下のようになる。ヒッタイトが関連している製鉄民族が、西アジアからアラル海沿岸へ、さらにカシュガルへと移動してきた。その民族は、アラル海沿岸またはカシュガルでは物部氏に率いられていた。そのあたりで彼らは神武天皇の配下となり、その証として媛蹈鞴五十鈴媛命が皇后となった。あるいは事態は逆で、神武天皇が物部氏に担がれたということなのかもしれない。いずれにせよそこに原始ヤマト王朝が成立したのである。そこから初期天皇が日本へやって来る経路は、私見では北方経由だが、製鉄技術そのものはインド経由の南ルートかもしれない。私の想像では、物部氏が先遣隊として天皇よりも早く日本にやってきたのであり、それが南方経由であった可能性も十分に残されている。 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
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