カテゴリ:短歌
「文芸選評」篠弘選の入選作・佳作から、私の注目した歌にコメント。 「母の日」のわれ喜ばせまた泣かす 差し出し住所の無き花が来る直接にコミュニケーションをとるわけにいかない何か複雑な事情があるのだろう。母親としても非常に複雑な気持ち。 実習で心の病いの障害と疾患の違いとをかみしめている労災など、障害があると認定されれば保険が適用されるというような疾病利得がある場合、詐病でなくても本人は症状に苦しんでいることがある。教官からその裏事情まで教えられて、苦しむその患者を診ているのだろうか。「かみしめる」という言葉に、とても人間的な複雑な感情が籠もっている。 三年後の命思はず 桃の苗植ゑたる根の元しかと踏みしむ桃がなるのは三年後。そのときには作者は亡くなっているのかもしれない。しかし、今やるべきことはしっかりやろうという作者の意志が感じられる。 内閣の支持率いふは誰がため 決まり文句の分析ニュースいつも支持率で大騒ぎしているマスコミ。まあ、民主主義なのに民意を反映していないといってケチをつけるためには、格好の材料なんだろうが。 保冷車の浅蜊受けとり花咲かす灰のごと撒く潮干狩場そう、そして栗拾いの場所には栗撒きオジサンがいるらしい。私の家族が目撃したそうだ。お客さんはみんな、自然にそこにあるものを採取してきたと信じているんだろうね。(^^ゞ 逢ふ予定なけれど友の顔思ひ紅引きをれば心弾み来男の私にはあまり実感がわかないのだが、とくに中年女性はこういう気持ちはよくあるんじゃなかろうか。 《『NHK短歌』のホームページ》 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
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