カテゴリ:短歌
辺見じゅん選の入選と佳作から、私の注目した歌にコメント。 秒針の音のごとくに虫が鳴く 秒のリズムを生きて死ぬらし虫の命の短く儚いさまを、秒のリズムと表現した。一秒一秒刻々と死に向かって鳴く虫の声と聞くと、なにやら切迫感も感じられるが、他方で、時間がくると亡骸をさっさと捨ててどこかに飛んで行ってしまうような魂の軽やかさもちょっと感じられる。虫は不思議だ。 ダウン症の孫を抱きて風呂に浸る 物言えぬまま四歳となる本来ならば風呂の中で孫のたどたどしくて意味不明な話を聞いて楽しめたのだろうが、残念なことである。 墓参して「千の風になって」を指しているんだね。だが、死後どうなるのかは考え方次第で人それぞれである。死んでから墓なんかには住みたくないと思う人もいるだろうし、墓こそが安らぎの場所と思う人もいる。 寝る前に読書するのは今日の日の垢おとすため 心の風呂場私としては読書でそんなに心がきれいになる気はしないのだが、別世界に浸ることで少なくとも一日の雑事はきれいさっぱり忘れられるのだろう。 長風呂と嘲る夫は浴室をエステと楽しむわれを知らない汗を流して身体を洗う場所としてしか風呂場を認識していない夫とはだいぶ違った風呂に入っている。作者も風呂場でたいしたことはしていないのだろうが、気分はエステ。(^o^)~♪ たんたんと風呂沸きましたと電子音 たつた一人の我が家の同居人誰の声も聞こえなかったりするよりはいいんだろうなあ。淋しい話だが。。。 ρ(u_u ) 《『NHK短歌』のホームページ》 人気blogランキング ↑この記事が面白かった方、またはこのブログを応援してくれる方は、是非こちらをクリックしてください。 「p(^o^) 和の空間」の Window Shopping |
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