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ひたすら無題

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2005年03月05日
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カテゴリ:個人情報保護とか

では再開しよう。前回に引き続き、個人情報をトレースできる社会システムが如何に実現困難かを考えたい

時間を空けた分、推敲できたのでよしとしましょう。……って、一回分減ったはずが、再び元の長さに戻ってませんか?!

多少減ってるはずだが……もう少し削らねばいかんかもしれんな。それに『法的』と言う部分は前回でほとんど使ってしまった気がするから、第二回はちょっと誇大広告気味か?…まあ、とりあえず再開しよう。

さて、前回は小倉君が提唱した『匿名禁止社会システム』設立の為に、議論の参加者の住所氏名を勅使河原君に集めてもらったわけだが。

すみません。誰も教えてくれませんでした…。

まぁ、無理だろうな。片方が「弁護士先生」もう片方が「匿名」と言う状況の議論で「議論で名前を隠すなんて」と言う反論が出てくるのは良くあるパターンだが、実際に住所氏名を公表してよいか、と言われれば話は別だ。
そして別だと言うことを認識してあげられないことがIT関連弁護士の小倉君の正気を疑うほどの内容であるもう一点となる。

現在のIT業界を見ていればどれほど個人情報にナーバスになっているか良くわかるはず。小倉君は知らないのかもしれないが「個人情報が漏洩して損害賠償」なんて言う事件はもう既に山ほど存在している。ちなみに個人情報の価値だが――例えば2004年2月のYahoo! BBの顧客情報470万人分が漏洩した事件で500円配られてたことは有名だろう。個人情報を明かさないことに『価値』が存在しているのは明白なのだ。ちょうどよく秘書の柏崎君がその他の事件もまとまった資料を見つけたのでこれを提示したい。一部を抜粋する。

個人情報はいくら?

事件名「宇治市住民基本台帳データ大量漏洩事件」の判例
1999/5、京都府宇治市の住民基本台帳データ約22万人分が漏洩したもの。

この判決で注目すべき点は、
  • 基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)を漏洩した場合、慰謝料は1人につき1万円とする。
ということが、最高裁判所の判断として示された、という点です。最高裁判所の判決ですから判例として高等裁判所以下の判断を拘束することになるわけで、司法判断として個人情報の「相場」を確定した初の判決ということが、注目すべき点なのです。

このことは、今後、基本4情報を漏洩し、訴訟を起こされれば、原告1人あたり1万円の慰謝料を払わなければならない、ということを意味します。
ハイテク犯罪に遭わないために・・・

上記説明は鳥取県公式ホームページ以下の「警察」カテゴリにありました。
一人あたり15,000円の損害賠償が確定したと書かれていサイトもありました。
慰謝料1人あたり1万円、弁護士費用1人あたり5千円という事らしいです。

(この基本4情報全てを小倉君は必要としているか?あるいは漏洩は基本4情報全てだった場合に限らないのか?という問題もあるが、)小倉君が「明かすべき」としている情報価値は10000円程度の価値は公的にあるようだ。

どうやらマイクロソフトもほぼ同じ見解のようですね。

金額が一致しているな。それをユルイ条件で公開できる状態にしますというわけだから反発もでる。私の経験上でも「自分が別に構わない」と思っているからか、議論に相手の個人情報を求める輩は小倉君以外にも多かったが、彼らは他人の認識の尊重どころか法的に認められるようになったモノの価値すら満足に認識できていないだけだ。

しかし隊長、これでは匿名禁止社会システムなんてどうやっても作れません。

だから小倉君は法改正まで持ち出したのだろう。何故なら『小倉君の言う社会的なシステム』とするためには、全ユーザ―それは無理でも日本国の管轄においてできる範囲全てのユーザを対象にしなければならない。ならば公開を個人の好き好きに任せるわけにはいかない。匿名は議論に参加できないなどという選択的な状況が作れるわけがないのだからな。

やっぱり議論の参加者だけで良いってわけにはいかないんでしょうか?

駄目にきまっとる。批判を受けたら、と言っているのだから議論が始まって後追いでログ取得してもしょうがないからな。始まる前に網は張り終えていなければならん。
J2氏への回答」で小倉君が言うとおり、「なりすまし」や「否認」の問題もある。また、インターネット上で批判を受けた者全てが使えるべきシステムだ。特定のサービス上に限らない。掲示板、Blog、SNS、に限らず『意見を書けるところ』―Web全域でトレースなり制限なりできねばならん。となると何処でログを取るかだが…『現実的』に考えるならプロバイダ等のインターネット接続業者でとるしかないだろう。

議論が起きているサーバで取得…は無理ですねぇ。海外サーバまで法律及ばせられないでしょうし、個人のサーバなんかにログ管理を義務付けるのも無茶ですし。となるとやっぱり、プロバイダが管理するんですか?こんな話もありましたけど…

J2氏への回答

技術的には、ADSL事業者等と提携して、その窓口において、運転免許証などの写真付きの身分証明書を提示させ、登録希望者との同一性を確認できた場合に登録を認めるシステム等が考えられるので、それほど非現実的ではありません。

これ、何が言いたいのかよく分からん上に無茶な文だな。ADSL接続ユーザに限定したいわけでもないと思うのだが―小倉君がADSLユーザなのかな?ともあれ、一般的にインターネットに接続する際にはインターネット接続業者―プロバイダを介するわけだから、リソース(議論のある場所)で採らなくても入り口で採ってしまえばよい。私もこのあたりどのレベルまでログが取れるかは詳しくないが、プロバイダであればどこにいつアクセスしたかは認識できるはずだ。技術的問題は既にクリアできているのだから無理して他に振る業務でもない。それは小倉君も認識している。

J2氏への回答

役割分担という意味では、トレース可能な情報のほとんどはプロバイダが持つわけですから、ログファイルの保持期間など、具体的な規定を定めていけば済む話のような気がします。
一方で、無線LANアクセスポイントや、インターネット喫茶などの「開かれた入り口」でいかにトレーサビリティを確保するかが、抱えている問題としては深刻だと考えてます。(つまりトレーサビリティを阻害するのは、ほとんど「オフライン要因」なのです)

つまり、法的にプロバイダを『匿名禁止社会システム』のデータ管理業者にしてしまうわけだ。おそらくこれが最良―というかこれしかない。ここで非現実的なのは運転免許証のほうだな。わざわざ運転免許証の提示まで求めているのだから、偽装されないようにと考えているのだろうが…。

……はぁ。議論のためにそこまで確認がいりますか。

その考えも分からないでもないが、そこで思考停止してはいけない。そんな作業が必要か?と言うよりそんな作業をやってられるか、と言う部分のほうが問題として大きいのだ。
身分証の窓口提示と言うのは偽装を困難にしたいということだろうが、インターネット利用の為にプロバイダに契約するために窓口に足を運ばなければいけなくなる。

あ――そういえば、遠い過去には郵送で、ここ最近はメールで契約してましたね。プロバイダの人と会話したことなんてゼロでした。

そこでもまた管理コストが増える。ユーザの負担もな。単なる本人確認で流すのではなく『写真付きの身分証明書で本人確認』とまで言ってるから曲解や大げさな受け取りではないと思う。小倉君の考える本人確認に必要なレベルが読み取れる重要個所だ。
銀行の口座開設みたいなイメージで間違いないだろう。口座開設は窓口で行えば後はパスワード程度で本人確認して送金ができたりするわけだから、きっとイメージは近いな。
これからはプロバイダの営業所も銀行並に近くにある会社が必要とされるだろうな。まさしくオフラインの阻害要因だ。

もうむちゃくちゃですな……。

他の問題に漫画喫茶等をあげているが…そんなもの―未登録でインターネットアクセスのできる入り口の問題などまだしも簡単に解決できる、どうでもいいことだ。今もやっている漫画喫茶の身分証提示義務をより厳しくすれば良い。本当の問題はその「厳しくする」ためのコストだ。オンとかオフとかじゃないんだ。カネと手間。それを忌避する反対意見の抹殺こそ問題だよ

今よりめんどくさくなってお金もかかる…当然業者負担もユーザの負担に跳ね返ってくるでしょうしね。

でなければ税金でまかなうか、だな。それも結局ユーザ負担みたいなものだが。
情報保護にかかるコストや、ログ保存コストはプロバイダなら現時点でも必要だから見積もりから外すとしても、情報公開システムや登録の問題を考えると金も手間もかなりかかるだろうな。

こりゃ実現させようとしても賛同者出てきませんよ?コストの割りに得られる価値が「匿名が相手で議論が成り立たない」っていう主張のためだけでは。本当に成り立ってないと証明できてるわけでもないのに。

第一回で述べたが匿名性を排除するシステムは既にできているがな。ビジネスでどうしても必要になるからな。問題はどこにでもあるインターネット上の揉め事にまでそれを持ち込もうとしていることだよ。

結局だな。小倉君のこの意見を実現しようとするなら、『プロバイダに問い合わせたら(ほぼ)無条件で住所氏名を教えてくれるサービス』を法律で無理やりに強制するしかない。国家の方策なのだからコストの問題も無視させる。公社だかなんだかを作ってな。
そして、個人情報保護法を撤廃する。あるいは廃止しないのなら、個人情報の利用停止を求めたがる人間からはインターネットを使う資格を法的に奪う。インターネットサービス利用条件に「個人情報開示に同意すること」を法律で義務付けるんだ。そうしないとトレーサビリティが小倉君の望むレベルで達成できない。

議論一つでここまで非現実的なサービスが必要になってきちゃうんですか……。

なっちゃうと小倉君は主張しているのだ。『オフラインで議論するときはできているが、オンラインではできていない。だから議論のためにこのサービスが必要だ』と強硬に主張している。しかも現実的なレベルだと。さて、一休みして更に推敲したらまたしても文字数制限に引っかかってしまった。

……大作ですね。第4回までいったら笑いますよ流石に。

もう残りも僅か―小さなネタが一つあるだけだったが…ここで再度休憩としよう。

(続く)






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最終更新日  2005年03月08日 00時18分11秒
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