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真理探究と歴史探訪

2013年11月16日
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先月の10月末、知人からの誘いで地元の「狗留孫山(くるそんざん・標高616m・山口県下関市豊田町)」に登った。この「狗留孫」とは梵語の音訳で、「実に妙なる成就」を意味するそうだ。

山岳信仰の山ということで昔から聞き知ってはいたのだが、山頂までは登ったことがなかったので、知人と私を含む4人で登拝することになった。


御山の8合目辺りに「狗留孫山修禅寺」という真言密教系のお寺がある。上の画像は、その寺の仁王門を撮影したものだ。その上方の額には「御嶽山」と書いてあった。

後で寺にお勤めの方に尋ねると、これは「おだけ」と読み、「木曾の御嶽山」を中心とする御嶽信仰の系列と聞き、今秋の「秋の旅」との太い繋がりなるものを感じた次第である。

本堂の玄関には、表情豊かな雌雄の龍や獅子の姿が見事に彫刻されており、それを映したものが下の画像である。

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・・・ということは、御嶽信仰(山岳信仰)の要となる「木曾の御嶽山(おんたけさん)」に登拝してから、次に地元の「長門の御嶽山(おだけさん)」たる狗留孫山に登拝するという、そういう見えない配慮というか段取りがあったのでは・・・などと、寺内でお茶の接待を受けながら皆と雑談しつつ、ひとり感慨に耽っていたのを思い出す。


ここで以下、この「狗留孫山修禅寺」の歴史について簡単に記しておきたい。(お寺のHPより抜粋)

◎狗留孫山修禅寺は、御嶽 (おだけ) 観音として広く知られた「弘法大師」御開山、「栄西禅師」中興の観音霊場です。狗留孫山霊場八十八箇所総本寺でもあります。御本尊は十一面観世音菩薩です。

上の記述は、短縮して纏められた全体的なお寺の紹介だが、別にさらに時代を遡る記述もあり、特に以下の「奈良時代」の記述が私の目を引いた。

◎天平13年(西暦741年)には東大寺建立の四聖の一人である「行基菩薩」が、当山で修行したといわれ、奥の院(聖観音堂)には行基菩薩の御作と伝えられる「聖観世音菩薩」が安置されています。

◎天平勝宝6年(西暦754年)東大寺の寺基を確立した東大寺二世、「実忠(じっちゅう)和尚」が諸国遍歴の折、当山を尋ねられ御霊石(本堂向って右の巨石)より大悲観音の尊容を感得され、以来この御霊石を「観音岩」と称するようになりました。

その屹立する「観音岩」を下方から撮影したものが、この下の画像である。おそらく寺の本堂は、言わば御本尊たるこの「観音岩」に寄り添うように建設されたのであろう。

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まさか奈良の「東大寺」に纏わる二人の歴史的人物が、このお寺に関わりがあるとは、実際にこの「狗留孫山修禅寺」に参詣しなければ分からないことであった。

この件に関しては、今春の「春の旅」では国力を尽くして「東大寺」を建立された「聖武天皇」に思いを馳せ、また今秋の「秋の旅」では山岳信仰の霊峰「木曾の御嶽山」の登拝が主目的だったこともあり、春と秋と双方の旅路の主要な要素が、地元の「狗留孫山(長門の御嶽山)」の登拝に結集したという観方もできよう。

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その後、私たちは寺を出て「狗留孫山(標高616m)」の山頂を目指した。ところどころに急な坂道もあったが、途中で小休憩を取りながら皆無事で山頂に到着することができた。その山頂で映した画像が、この上の画像である。

山頂では周囲の木々が取り巻いているために、西方の響灘に広がる海の一部分しか展望できなかったが、私としては「木曾の御嶽山」と「長門の御嶽山」がつながったという、ある種の達成感を味わうことができたのを覚えている。

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さて最後の画像は、下山の途中にまた寺に戻って、本堂の近くにある「一本杉」(市指定文化財)といわれる大杉を撮影したものである。

推定樹齢約1,200年、胸高直径3.2m、樹高50mの巨木で、同行の4人共に各々の歓声を挙げて、その根元から天に向かって直立する聖樹を見上げていた。私もこんなに大きな杉を見たのは、屋久島で見た「大王杉」以来である。


その「一本杉」の根元から、本堂と寄り添う「観音岩」を仰ぎ見たとき、私は思わず深い感動に包まれた。

それは、このお寺の全体的な佇まいが、いわゆる古神道で言うところの「神籬(ひもろぎ・神々の宿る聖なる樹木)」と「磐境(いわさか・神々の宿る聖なる岩石)」という、日本古来から信仰の対象とされる二つの要素が明確に残されており、また永きに渡り連綿と護られてきた祭祀場と認識できたからである。


ここ山口県の地元にて、日本古来(縄文系譜)の山岳信仰より生まれた「修験道」の懐の深さを、改めて垣間見た思いである。






最終更新日  2013年11月16日 15時21分00秒


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