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真理探究と歴史探訪

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2016年12月26日
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「百人一首」にも選ばれ、よく知られた歌のひとつに遣唐使 阿倍仲麻呂(作)の

・・・ 天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも ・・・がある。

この歌は一般に、奈良 平城京の風情を詠んだものと解釈されているが、近年では中国へ向かう遣唐使船が寄港する九州の港(那の津)に近い太宰府の風情を詠んだとする説がでていた。

興味深いことに、太宰府の東北を護る「宝満山(標高 830m)」の別名が「三笠山(御笠山)」であり、かつてその地域に「三笠郡」や「春日郡」の地名があったことや、その宝満山(三笠山)を水源とし麓の太宰府を経て博多湾に注ぐ河川が現在でも「御笠川」ということから、私的には九州説に信憑性があると感じる。

そこで縁あって昨日は12月25日の夕刻、かの阿倍仲麻呂がこの歌を詠んだ候補地と目される「月の浦」(福岡県大野城市)を訪ね、その地の高台にある展望所より、月の出を愛でる東方の太宰府方面を撮影したものが冒頭の画像である。

画像に映る東方の主要な山々は向かって左側から、三笠山の異名を持つ優美な「宝満山」、中央部に見える秀麗な「大根地山(標高 652m)」、そして右側の笠を伏せたようになだらかな「宮地岳(標高 339m)」である。



そして上の画像は、冒頭の画像の向かって右側の、全体的になだらかな山容の「宮地岳」を拡大して映したものである。

この拡大した画像をよく見ると、手前の「宮地岳」を含めた山並みが、三段の階層を成すように重なり見えているのが確認できると思う。

ちなみに、この「月の浦」と称する高台の撮影地から見て、その三層に重なる山々とは、まず低層に「宮地岳」、その向こうには中層となる「馬見山(標高 978m)」を代表とする山系、さらにその遠方の高層となる山並みは、北部九州域では主峰とも言える「英彦山(標高 1,199m)」である。

実はこの地に立って、図らずも上記の三階の層を成す山並みが目視できた時、下に掲げた紋章の「三階松」が連想され、思わず感動して鳥肌が立ったことを憶えている。

つまり、その三階層からなる山並みの風情こそ、この歌に編まれた「三笠の山」なのではないかと・・・。
 
          

ところで、「三階松」の紋章といえば、北部九州では宮地岳神社(福岡県福津市)の社紋として有名であり、この社名は「月の浦」から見える「宮地岳」と同じ名称にして、宝満山だけでなく「月の浦」から見える「宮地岳」にも同じく「三笠山」の別称があることを考え合わせると・・・もしかすると画像のように三層に重なる山並みを「宮地岳」と称し、これを「三階松」の紋章になぞらえたのではあるまいか・・・などと、私の想像の翼は大きく羽ばたくのであった。

例えば普通の満月よりも一際明るい「中秋の名月」が、東方の三層からなる「三笠の山」を借景に昇りゆく姿は、その月明かりに照らされた山並みが浮き彫りとなって、さぞかし心打たれる幻想的な風情であったに違いあるまい。


  ・・・ 天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも ・・・







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最終更新日  2016年12月26日 22時02分56秒


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