本日の画像は、今から約10年前に制作した軸線構成による複合立体を映したものだ。
素材は綿棒(細軸の赤ちゃん綿棒)だが、これを色付けしないまま年数を経ると、ご覧のように接着剤を用いた接合部が黄ばんでくる。
それはまたそれで味わいがあるのだが、今回はこの作品を化粧直し蘇えらせることにした。予定としては今週末までに完成し、その画像を披露できればと考えている。
既に数日前から作品の調整に入っているが、昨日の朝この造形と対峙していると、不思議なことに・・・オンバザラダトバン・・・という音声が聴こえた。
憶えのある響きだな・・・ということで検索してみると、「大日如来の真言(金剛界)」とあった。
この構造は全体として五角形状に見えるのだが、一番外枠の面形は「十角形」を基本とする12面構成の「切頂12面体」という名称の立体であり、その内部構造を安定化させた造形表現となっている。
上記の脳裏に浮かんできた「音声」を噛み締めつつ、チベット密教の「砂マンダラ」の如くに、改めて制作過程に醍醐味を感じた今日この頃である。