KUROうさぎの「コンサートを聴いて」へようこそ!
コンサート(オペラ、シンフォニー、コーラス等)の備忘録として書いていきます
テーマ:好きなクラシック
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2024年11月30日(土)14:00開演 入場料:6,930円(D席 4階4列) 【主催】(財)新国立劇場 新国立劇2024/2025シーズン オペラ「ウィリアム・テル」<新制作> ロッシーニ作曲 全4幕〈フランス語上演/日本語及び英語字幕付〉 会場:新国立劇場オペラパレス スタッフ 指 揮 :大野和士 演出・美術・衣裳:ヤニス・コッコス アーティスティック・コラボレーター:アンヌ・ブランカール 照 明 :ヴィニチオ・ケリ 映 像 :エリック・デュラント 振 付 :ナタリー・ヴァン・パリス 舞台監督:髙橋尚史 合唱指揮:冨平恭平 合 唱 :新国立劇場合唱団 管弦楽 :東京フィルハーモニー交響楽団 出演 ギヨーム・テル(ウィリアム・テル) :ゲジム・ミシュケタ アルノルド・メルクタール:ルネ・バルベラ ヴァルテル・フュルスト :須藤慎吾 メルクタール :田中大揮 ジェミ :安井陽子 ジェスレル :妻屋秀和 ロドルフ :村上敏明 リュオディ :山本康寛 ルートルド :成田博之 マティルド :オルガ・ペレチャッコ エドヴィージュ :齊藤純子 狩 人 :佐藤勝司 感想 ロッシーニの「ギヨーム・テル」が新国立劇場でフランス語版舞台上全曲上演の日本初演とのことでへ、初台まで出掛けた。 指揮者の大野和士が頸椎の病気で12月4, 5日の都響の定期演奏会を降板との記事が出て心配したが、客席暗転後しばらく間があったが、5分押しで元気に登場。 本作品は序曲位しか知らず、初めての鑑賞。パリ・オペラ座のグランドオペラとして作られたロッシーニ最後のオペラとのこと。「セリビアの理髪師」等の初期作品に比べるとオーケストラゼーションが複雑でヴェルディの様な重さを感じる。 アリアには単独楽器と合わせたり、二重唱、三重唱も沢山入れられ、各幕のフィナーレは多重唱に合唱も加わり、盛大に。バレエも入って、グランドオペラらしい華やかさもあり、休憩入っての五時間弱だが、飽きる(意識が飛ぶ)ことなく最後まで楽しめた。 舞台演出は舞台一面に木の板を組み合わせた台が置かれ、下手側が坂状に上がっており、その床面から太い木柱が数本舞台上部まで貫いている。多くは森の中な設定だか、場面に合わせて大きな矢尻が降りて戦いを表したり、壁が降りてきて礼拝堂やアルノール家の室内となる。 ここに白黒の映像でルツェルン湖の波や嵐が加えられるが、終始薄暗い中で演じられ、アルプスの美しい風景は出て来ない。 4幕最後のスイス反乱軍の勝利の場面でも、舞台奥にミサイルで壊された建物の白黒映像が映し出され、今現在も続いているウクライナ侵略やガザ地区戦闘等を連想させていた。 有名な息子の頭のリンゴを矢で射る場面も鮮やか。バレエも舞台上の村人やオーストリア兵士達が現代的な振り付けで踊り、上演の中で違和感なし。 衣装は原作の14世紀よりは現代的で、兵士の姿は第一次大戦頃を思わせるもの。 歌手はタイトルロールのゲジム・ミシュケタは同役を他劇場で多く歌っているらしく、感情に合わせた安定した歌声で良かった。アルノルド役のルネ・バルベラは、新国立の「セリビアの理髪師」や「チェネレントラ」でも聞いており、今回もハイC連発も余裕で素晴らしかった。マティルド皇女役のオルガ・ペレチャッコは、少し歌声の線が細く感じる所もあったが、アジリタが上手く、声のコントロールが良かった。その他、日本人歌手もそれぞれ役に合った歌声で、皆さん良かった。 また合唱も、男声、女声、村人、兵士役で、きっちりと歌っていた。 オケも、チェロの5重奏から始まり、ホルンの角笛、兵士のトランペット等のソロ演奏から、各幕フィナーレの大音量クレッシェンドまで盛り上げ良かったのは指揮者の功績でしょう。 ロッシーニ最後の貴重なオペラ作品をハイレベルで観ることが出来て、新国立劇場音楽監督の意気込みを感じられた公演だった。 入口で手にしたチラシの中に新国立劇場の来シーズン演目に「ヴォツェック」「エレクトラ」予定と入っており、今から楽しみに。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.12.02 20:30:26
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