福澤徹三福澤徹三「三周目」 年配の男性の若い頃の体験。 当時、住んでいた実家の近くに、奇妙な言い伝えのある神社がある。 その言い伝えとは、本殿の周りを三周すると神隠しに遭うというもの。 ある夜、酔った勢いで5、6人で本殿を周ることになった。 しかし、酔っているため二週が限度で皆、脱落していった。 そんな中、一人だけ三周目に突入。 しかし、いくら待っても本殿の後ろから出てこない。 痺れを切らした仲間が探したが、行方不明。 しかたなく、家に帰ろうとした途中で、土管から這い出てくる行方不明の 友人を発見。 話を聴いてみると、本殿を周る三周目に入ったところからの記憶がないと言う。 「おまえをつれていく」 話を訊いた女性の高校時代の友人の体験。 とても明るかった友人が、ある日を境に暗くなっていったという・・・ その原因は・・・・ 夢に幽霊が出てきて 『おまえをつれていく』と言われ続けているため、怖くて寝られないというもの。 母親に相談すると、お札を買ってきてくれた。 お札をベッドの下に貼ると、幽霊は出なくなり、彼女はぐっすりと眠ることが出来た。 しかし、数日経つと、幽霊ではなく、死神が夢に現れた。 タロットカードの絵、そのもの姿だったとのこと。 そして 『おまえをつれていく』と言われた。 彼女は必死で『いきたくない』 『いきたくない』と夢の中で抵抗した。 すると、母親が夢の中に現れ 『この子はだめ。どうしてもつれていくなら、私を連れていきなさい』と言った。 翌朝、目が覚めると母親が隣の部屋で寝ていたので安心した。 けれど、触ると既に冷たくなっていたと言う・・・・ |