2008/09/15(月)21:24
「赤い子牛」は最速だった!
先週のベルギーGPから大波乱気味のF-1に
目が離せないウルフくん☆です。
さて な なんと 昨日のF-1
イタリアGPにてチーム・トロロッソの
若干21歳のセバスチャン・ベッテルが初優勝しました!!
しかも ポール to ウィンです!
決勝は雨により、セーフティーカーの先導でスタート。
チームメイトのセバスチャン・ブルデーはエンジンがストップし
4番手のスタートポジションをふいにしてしまうが
ベッテルは順調に走り切った。
もし ブルデーがベストコンデションだったら
1-2フィニッシュも考えられました。
F-1というスポーツで若者が勝利するのは極めて難しいことです。
自身の運転技術以上に差が生まれる
マシンの差、スタッフの差、待遇の差…
しかもトロロッソというチームは 前身は「ミナルディ」という
イタリアの「町工場」のようなプライベートチームです。
体制・資金力はフェラーリやマクラーレンの足元にも及びません。
「レッドブル」社がミナルディを買収して3年前に出来たこのチームは
その名の通り、レッドブル・レーシングのジュニアチームである。
ジュニアチームなので通称:「赤い子牛」と呼ばれてます。2軍なのです。
本家を差し置いて優勝しちゃったけどね(笑)
ベッテルは珍しくも雨の中で行われたイタリアGPで
史上最年少ポール・ポジションと史上最年少優勝のダブル偉業を達成。
F-1の歴史にその名を刻み込んだのです。
ベッテル自身の能力は、もちろん誰もが認めるものでした。
昨年も、雨の中行われた日本GPでその輝きの片鱗を見せたのは記憶に新しいところ。
日本の観衆が冷たい雨に震えたあのレースで、ベッテルは一時3位を走行し
しかもラップ・リーダーも記録するという大健闘を見せたのです。
結局、レース終盤に前を走るマシンに追突リタイアとなりましたが
雨の中での走りは世界のトップレーサーたちの中でもキラリと光るものがありました。
実際、再び雨のレースとなった中国GPでは4位フィニッシュを果たすなど
どこぞの「納豆走法」とは一味違う上手さがあるのです。
昨年の富士ので追突リタイアで、ピットで泣きじゃくったベッテルに
1年後にこんなドラマが待っていたとは・・・これだからF-1は面白い!!
しかし、どれだけ才能があったとしても
乗っているマシンが「プライベーター」であることには変わりないのです。
昔はミナルディと名乗っていた、由緒正しいテールエンダーです(ゴメン)
スーパーアグリと真剣勝負で16位争いを繰り広げたあのトロロッソです。
レッドブルのジュニアチームであるぶん、資金力や体制は
ミナルディ時代よりいくらかいいかもしれません。
G・ベルガー氏が共同オーナーになってから体制はかなりよくなりましたが
「伝統のテールエンダー」の血を受け継いだ町工場チームですよ。
「完全優勝」をするなど誰が想像したでしょう。
まぁ普段F-1を見ない人には、あまりその凄さは伝わらないでしょうが
ハンパじゃない大偉業なのです。
「楽天イーグルス」がパ・リーグ優勝するより100倍すごい事です。
最強とは決して言えないフェラーリエンジン。
ポテンシャルに疑問符が付く微妙なレッドブルのシャシー。
経験不足なチーム&ドライバー。
どう考えても逃げ切ってしまうことは考えられないですよね?
ところがふたを開けてみれば・・・
久しぶりに心がワクワクするレースでした。
その昔、セナが非力なトールマンで走った伝説と言われている
モナコGP以上の快挙だと思います。
ドライバーの腕だけでもなんとか勝負できたあの頃とは全く異なる
「今」にやってのけたのですから。
本当に本当におめでとう。
「町工場」でも頑張れば大物にも勝てるということです。
「トロロッソ」と「セバスチャン・ベッテル」に
素晴らしい励ましを頂きました。
俺もいろいろ頑張ろうと思いました。