2021/05/19(水)07:37
浴衣によせて♪
〇古くは内衣、明衣、湯帷子と書いてゆかたびらと称し
ていましたが、後年にゆかたと言うようになりました。
湯気を拭いとるのに用いた湯帷子が起源とされ、延喜式
に「曝布湯帷二條、浴衣一領」などと載っていることか
ら平安期には既に用いられていたと思われます。
伊勢貞丈の記に「天子御湯を召すとき、上臈一人、典
侍一人御湯めさするに、裳の衣の上に白き生絹の衣を着
て
御湯をあびせ奉る也、その白き生絹の衣を湯巻ともいま
きともいふ也、
これは湯の滴の飛びて衣を濡らすを防ぐための衣なり」
とあります。
初期は文字通り湯上りに用いられたものであり、江戸
時代の末ごろまで、婦女は浴衣での外出は勿論、店先で
さえ禁じられていました。
やがて真岡木綿地の浴衣が染め上がりもよく、お洒落な
浴衣が流行りだしました。
好きな人すきな浴衣で逢ふ夜店 獣庵
振り向いた訳は浴衣が同じ柄 正澄
豊満な肉そのままに見る浴衣 和樽