悩み・アドリブに強い子
本番、アドリブに強い子に育てるヒント 当意即妙に答えられるチカラって とっても素敵なチカラですよね。 なにか起こったとしてもテンポよく 「それは、ちょうどいい」と 切り返していけることは とても大切な力ですよね。 また、自分が置かれている状況を 上手に説明できるって、大切だなと思います。 さて、授業をし始めようとするとよく 「せんせ、たくさん 聞きたいことがあります。」 とか言ってくれることがあって 質問が生まれるということは 勉強をしている、進んでいるということだから とても嬉しくなるんですが 「せんせ、ここが解らないんですけど」とか 「せんせ、わからん」と質問されたとき 「いきなり、分からないと 言われても分からないから どこまで、分かっているか説明して」 とお願いして、説明してもらっています。 すると、半分くらいの確率で 「あっ、解りました。 せんせ、すんません。」 って、言うときがあって 「その状態は、すごくいい状態だよ。 前日に一晩考えても ぜんぜん、解らなかったからと 職員室に行って、 どこが解らないか説明していたら 説明している途中に 自分で分かることよくあったから。」 そんなやり取りをしています。 勉強や学習に限らず 思い悩んでいるとき 解決策が見つからないとき 僕たちは、その思いを語りたくなります。 しかし、これは、高校生の時 相談を受けていて、気づいたことですが その思いを語っていながら 誰かが答えを出してくれることを 期待している訳でもないようなんです。 「悩んでいるときって、相談もできないから 相談しているときは、もう答えは出ていて 背中を押してほしかったりするんだろうね。」 そんな風に思っていたんですが ときを経て、それがなぜなのか分かってきました。 だいたい、本人がいくら考えても よく解らない難問に対して よく事情も分からない他人から そんな簡単に答えを出されてはたまりません。 だからといって人に話すことが 役に立たないというわけでもありません。 あんなに悩んでいたのに いろいろ迷うばかりで どうも答えが出なかったのに 人に話してみたら 案外簡単に建設的な解決策が見つかった やっぱり盲点ってあるものなんだなと感心する そういう経験は誰にでもありますよね。 これは、悩みや迷いを話していた相手が 答えを出してくれたわけではないのに 相手に事情がわかるように 話して聞かせているうちに これまでと違った視点からの回答がふと浮かび 迷いが吹っ切れる瞬間が訪れるのだろうと思います。 事情や自分の悩める思いを 聞き手が解ってくれないと話が進まないので 聞き手に理解してもらうには どうすればよいかと 聞き手の理解の枠組みを意識しながら話すことで 自分ひとりで悩んでいたときとは 違った視点が得られるそういうことなんだろうと思います。 相手の理解の枠組みを 意識しながらお話できる これは、思いやりがある姿で 仲良くいる姿でもありますよね。 相手を通して理解の枠組みを作る こういう経験って大切ですね。 『「考える」をもっと。』2010年02月09日 『チャンスゲーム』 2009年06月12日『春・春・春』