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怪獣亭非日常

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2006.04.05
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「ウルトラマンマックス」はいわゆる平成ウルトラマンがやらなかった(やれなかった)原点回帰を完全にやり遂げた作品です。
「ウルトラマンティガ」は後があるかどうかわからない、失敗の許されない中で「ウルトラマン」「ウルトラセブン」のティストを上手く消化しつつ新しいウルトラマン像を作り出しました。
以後続くシリーズも期待を裏切らない作品の質を保ちつつも何か満たされないないものがありました。
それはウルトラマンと対等な人気を持つ怪獣たちが復活できない点にありました。
「ウルトラマンコスモス」は私としては優れた作品であるとは思うのですが痒いところに手が届かないもどかしさを感じたものです。

「ウルトラマンマックス」は昭和のウルトラ怪獣のスタアたちをカムバックさせることで華を添え内容的にも「ウルトラマン」の持っていた大らかな世界観の中バラエティに富んだ作品に生み出していくことになります。

旧作の監督・脚本家による作品と新しい世代の作品が同じ土俵の上で並び1話1話、質を競うというのもウルトラシリーズならでわではないでしょうか。
作品でいえば言い尽くされた感はありますが
三池崇史監督の2作品。この監督の持つ資質が十二分に生かされた、内容的には全く正反対のウルトラシリーズ史に残る傑作になったことは特筆すべき点でしょう。

個々の作品ですが頑張って観たつもりですが結構見落としてしまいました。また半分寝ていて内容を覚えていないものもあり、悔しい部分もあるのですがとりあえずみている分で振り返ってみましょう。

1話「ウルトラマンマックス誕生!」は導入としては二大怪獣登場、防衛チームにカイトが入る流れ、マックスの登場と旧作のパターンを踏襲しながら面白さを出す、今回のコンセプトにぴったりな第1話になりました。
第2話「怪獣を飼う女」はエレキング早速の登場編。夜間での戦いが見所なのですが、エレキングらしくないような。もうひとつの不満は後に解消されます。
第5、6話話「出現、怪獣島!」と「爆撃、5秒前!」はレッドキングとピグモンに加え怪獣が4匹登場のいわば「怪獣無法地帯」でストーリーより怪獣を楽しみたい作品。サラマドンとパラグラーの奮戦はレッドキングが相手では仕方ないところなのですが怪獣好きからすると切なくてかわいそうでかわいそうで。レッドキングも岩を吐くという設定が一部で評判悪かったようですが、頭の悪そうなところはやはりレッドキングだと。
話よりは怪獣で満腹な回だったりします。
第7話「星の破壊者」は人間と宇宙人の間に信頼が・・という「星空に愛をこめて」パターンの作品。マックスの特徴ですがこれには後に関連話があります(「エリー破壊指令」)。
第8話「龍の恋人」怪獣はミズノエノリュウに似ていますがより龍型怪獣の美しさを感じさせます。ストーリーはセブンの名作であるあの話をなんとなく連想させますね。
第13話「ゼットンの娘」と第14話「恋するキングジョー 
「ウルトラマンマックス」において結構重要かつ喧々諤々な2作はふたつでひとつ。まさにウルトラ級の怪獣が連続でしかもこんな所でこんな形で消化されようとは・・。謎の娘、ゼットン星人、女忍者、下町情緒、恋の駆け引き、娘が操縦するキングジョー、「ウルトラセブン参上」(コレ話としては同じですよね)と盛りだくさん。
個々のエピソードには観るべきところもあるのですがゼットン、キングジョーをここでこの話で消化するのはなあ勿体無いか。
ただCGのキングジョーの合体はまあ、異論はありましょうが中々のものでした・・。
そして三池監督の第15話「第三番惑星の奇跡」。これについては結構話題になりましたが怪獣と少女、絵になりますねえ。ウルトラシリーズ史に残る名作の1本。神の如き強さを誇るイフはお気に入りの怪獣になりました。いろんな形になるこの怪獣、最終形態を立体化希望です。
続く三池監督作品第16話「わたしはだあれ?」、これも「空の贈り物」などに連なるお笑いウルトラの頂点となる一本です。
エリーいじりのはじまりはこの作品でしょうか?
「いい加減にせんかい!!」のタンカが怖かわいいエリーの姿が必見。
<第18話「アカルイセカイ」は嫌味で不愉快なシャマー星人の登場編。やりようによっては観るのも辛い題材を佐藤正宏の好演があり成功作に。
元ねたはSFの古典「火星人ゴーホーム!」ですよね。
第19話「扉より来たる者」は森次晃嗣出演作。黒部進演じるトミオカ長官の後輩の考古学者としての出演ですがマックスは旧作からのこのようなゲスト出演が多いシリーズになりましたね。古代のパズルが絡む話も面白かった・・。
第20話「怪獣漂流」は太田愛脚本のコメディ編。これは完全に「空の贈り物」かな。
第21話「地底からの挑戦」はジラースティストなゴモラの話。ちょこちょこ歩く等身大ゴモラがかわいいとか尻尾がやたらと元気とかそんなとこばっかりに目がいってしまうなあ。旧作怪獣出演作はそのスタア性に頼った怪獣をみるための作品になることが多かったのは残念です。
第22話「胡蝶の夢」はいつもの実相寺監督ならでわの作品。恒例の難解シュールですね。
第24話「狙われない街」は初代メトロン星人の再登場と寺田農の出演だけで嬉しい番外な一編。面白おかしくまた淋しいのはわかるけれど現代文明への批判に終わっている部分に物足りなさが残る。夕焼けの登場シーンはやはり美しい名場面。
第25話「遥かなる友人」は太田愛脚本2本目。太田愛らしいヒューマンなジュブナイルもので期待は裏切らない秀作です。優しいネリル星人キーフと対象的な
最強の宇宙人ゴドレイ星人の凶悪さが対照的。
第26話「クリスマスのエリー」はほのぼのしたフアンタジー。アンドロイドのエリーと他の人間の交流が生むギャップの面白さがこの作品の幅を広げているのですがこれもそのひとつ。
第27話「奪われたマックススパーク」は「湖のひみつ」そのままですが、やはりエレキングにはピット星人がつきものという意味で第2話よりもこちらか。悪い女の宇宙人がでるとそれだけで嬉しい定石であるがそれだからこその一作。
第28話「邪悪襲来」これも定番の強力怪獣とそれから逃げてきた宇宙人もの。正月らしい娯楽編。
第29話「怪獣は何故現れるのか? 」はこれはもう「ウルトラQ」なイベント編でそれだけで楽しい作品なのですがゲロンガがチャーミングでいいなあ。コスモスあたりでよく見られたアレンジ怪獣の流れをくんでいますがこれは中々愛らしく仕上がっています。

第31話「燃えつきろ! 地球!! 」は中島かずき脚本がハイテンションなコメディで楽しいのですがトミオカ長官の話として収束するとは。そこが残念。まあ贅沢な残念なんですが。モエタランガっていう名前もすごいなあ。

第32話「エリー破壊指令」はエリーの満面の笑みが全てなエリーを楽しむための一編。タイトルだけで「真珠貝防衛司令」を思い出してフジ隊員とエリーのこの扱いの差って・・。

第33.34話「ようこそ! 地球へ 前編バルタン星の科学」「ようこそ! 地球へ 後編さらば! バルタン星人」は飯島監督によるバルタンで「ばるるー」の美少女バルタン。これもわるくはないですがもともと監督の仰っていた真の姿が絶世の美女であるバルタンも観てみたいですね。
デテイル部分にちょっと不満のある作品ですがCGの時代ならでわの
大量の分身バルタン対マックスの大決戦は今やこれは普通なのかもしれませんがああこういうのみたかったなあ昔は、と思わせる絵作りでなんか逆に懐かしい気分に浸れました。

第35話「M32星雲のアダムとイブ」これは怪獣も話も可愛いですね。アンソロジーであるウルトラマンらしいいい話です。

第36話「イジゲンセカイ」はエリーいじりのとどめの一撃。
まああれはピグモンといえばピグモンなんですがね。
80-90年代のアイドルコメディ映画の巨匠金子監督らしい一編です。
レッドキングのああいう擬人的な動きなんかはレッドキングだからありなのかなあ、と。こういうライトコメディ感覚は懐かしくてよいです。

第37話「星座泥棒」は星と怪獣という幻想的なお話ですがそこに萩原流行というアンマッチなキャスティングが面白いですね。
第38話「地上壊滅の序曲」は前編だけなら文句なしです。カイトとミズキのもどかしい恋模様がいい。この話はどことなくセブンの最終回前後編と少し似てますね。機械獣たちも中々魅力的な怪獣です。
第39話「つかみとれ!未来」はウルトラの歴史に残る見事な大団円。カイトとミズキの公然キスから始まり最強の敵を最強の攻撃で一蹴、マックスとの別れまでの流れは見事です。38話で類似点を挙げた「史上最大の侵略」とは反対の非常に幸福なラストは原点回帰したバラエティあふれる「ウルトラマンマックス」の最後に相応しいものだったと思います。

この作品に続くウルトラマンシリーズおよび円谷作品が広い世代へさらなる感動を与えてくれることを期待しています。
ありがとう、また会いましょうウルトラマンマックス。





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最終更新日  2006.04.05 12:45:51
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