テーマ:アニメあれこれ(26079)
カテゴリ:ダイナミックプロ特集
石川賢の代表作でありロボット漫画の傑作であるゲッターロボシリーズだがこの作品にも多くのコミカライズ版が存在する。
その中でも小学二年生版はとりわけ異色作といえるだろう。 もともと石川の原作もグロテスクかつバイオレンスさが横溢した作品であるが、さらにこの桜多吾作による小学二年生版はそのラストを含め異彩を放つ作品である。 桜多といえばマジンガーシリーズでありこの時期は冒険王版のグレートマジンガー、及びグレンダイザーの連載期間と重なっている。 グレートマジンガーにおいてサブヒロインの惨殺や主人公の特攻を描きグレンダイザーにおいて世界の終焉を描いた桜多はこの頃のりに乗っており、小学二年生版も決して手を抜いていない。 鬼に改造した人間を合体させ百鬼獣を作る悪趣味な話(これはジンメンに代表されるダイナミック作品のバリエーションのひとつ)やブライとゲッターが協力し宇宙アミーバを撃退する話(この敵味方の協力はマジンガーZの「チップカモイ」に原点がある)などのストーリーそのもののの面白さもあるが、悪ノリなキャラクターの描き方に桜多の本領をみることが出来るだろう。 例えば早乙女博士はゲッターにベンケイをのせるためいいがかりの恫喝をする。 ベンケイは元気のラジコンをあやまって壊して修理しようとする男として初登場する。突然の敵の登場(この回で百鬼帝国も初登場)ポセイドンの操縦者がいない切羽詰った状況で早乙女博士はこう言うのである。 「ばかもん!一度壊れたものは元通りになると思うか直ってももはや元通りじゃない中古だよ中古。ラジコンは高いぞ。ポセイドンにのるか今すぐ弁償するか」 いかにベンケイの強靭な肉体をみこんでとはいえこの二者択一はないだろう・・。 またそのベンケイは食い気ばかりでミチルの色気に関心を示さない。ミチルはリョウやハヤトに好かれていることでいい気になっている。 「それにしても私ってもてるのね。あたちは女王さまなんだわん」 隼人にはの浮くような言葉で言い寄られて(ま、このハヤトの口説きも桜多的脱線だが) 「かかか。それにしてもこの男もよういうわ。きいちゃいられねえよ。ま、悪い気持ちはしないけど」という按配である。いかにも桜多ヒロインなみもふたもないセリフだな。 そんなゲッターロボGの最終回は2部作。前半になる部分でははゲッターの最強の武器シャインンスパークさえも効かない角面鬼が登場。蹂躙される東京になすすべもないゲッターチーム。 ハヤトは単身百鬼帝国の要塞へと潜入。外側の攻撃ではなく内部から壊す作戦なのだ。 しかし角面鬼に乗り込む寸前で兵士に撃たれ傷つく。 「リョウ、ベンケイあとは頼んだ」とダイナマイトで要塞は大爆発を起こす。 爆発のあと空に浮かぶハヤトの顔・・・。 まあ、どう考えても生きていなさそうなハヤトなのだが次の最終回で再登場するのである。 以下は次回! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.05.20 02:23:04
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