昔・・1970年前後の小学館の学年誌には『サザエさん』が連載されていた。
長谷川町子のではなくアニメのサザエさんそのままの絵(アニメの作画スタッフによるものなのだろうか?)による漫画は今のアニメコミックスの趣きがある。
1972年の『小学二年生』に掲載された『サザエさん』は既に現在放送されているアニメ版と寸分違わない、ある意味完成された作画になっているのがちょっと驚きである。
35年の歳月でここまで変わらないのもホントウに凄い。
凄い・・というか別な意味で凄いのが今回紹介するエピソード。
7月号なので七夕。カツオが短冊に願いを書く。
「ウルトラマンAになれますように」
おいおい。いいのか?
細かいことをいうと短冊にはウルトラA、と書かれている。
フネとサザエはお願いするカツオに「エースなんてむりよ」(エースじゃなければ無理じゃないのかとツッコミたくなる台詞だが・・)という。
その晩カツオが・・
エースになった・・おいおいおい・・。
燃える街でベロクロンと対峙して足元のワカメやタラちゃんと震えるカツオA・・・
・・・・やっぱりというか当然最後は夢オチなんですけどね。
話としてはどうということはないのけれどサザエさんとウルトラマン、という製作会社はもちろん局も異なる組み合わせが学年誌の中で、とはいえ堂々とコラボそいていたのには驚かされる。
製作はTCJ、構成北原むつを、作画中川ひろ子、美術武井明・・・このスタッフ、アニメを担当されていた方たちなんでしょうか。武井氏は美術ということで色々な作品に参加されているみたいですが・・。
それにしても・・・このベロクロン、アニメチックに描かれた超獣というか怪獣としては『ザ★ウルトラマン』のバルタン星人なんかに先駆け・・・なわけでこれはこれでイイ味出してるような気がするのだけど・・。どうかなあ。