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尾谷幸憲の「物書き的な何か」

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June 25, 2013
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カテゴリ:流行

今日は久々に真面目なブログですよ。ここ半年くらい考えていたことをちょいとまとめてみました。備忘録的なものですよっと。

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1992年という年を知らない者は幸せである。1992年、それはエンタメ業界における『終わり』と『はじまり』の年だった。

アメリカでは、それまで幅を利かせていたショウビズ系のアーティストたち(ポップ、ロック、ハードロック、ブラック・コンテンポラリー)が一掃され、グランジ、ヒップホップなど、よりリアルでストリート感のあふれる音楽、アーティストたちが人気を集めるようになった。

同じような事態が我が国にも起こっていた。80年代から続くアイドルブーム、その後に続いた芸能臭の強いイカ天バンドブームが終焉を迎え、「よりフェミニン」で「より本物感」の溢れるアーティスト、それを支えるプロデューサーたちが登場した。さらにインディーズを中心とした「よりリアル」で「ストリート感」「カルチャー感」が溢れるヒップホップ、パンクなどのジャンルが持て囃されるようになった。


1992年、いや正確に言うならば1990年代を前後して、世界のエンタメ業界の流れはがらりと変わっているのだ。

では近年のエンタメ業界はどうだろう。アメリカではその後、オルタナ、メロコア、エモなどのジャンルが登場するも、結局メインストリームに鎮座したのはアイドル番組やミッキーマウスクラブ出身のシンガーたち〜ブリトニー・スピアーズ、クリスティーナ・アギレラ、ジャスティン・ティンバーレイク〜だった。

それは日本でも同じだった。アーティストブーム、インディーズブームに飽きた人々が飛びついたのは、誰にでも届くエンタメを精度を高めて送り出したモーニング娘。とその一派だった。その熱が冷めそうになった刹那、颯爽と現れたのがPerfume。そしてAKB48、ももいろクローバーZと続く流れが現在のアイドルブームを引率している。

総じて言えば、この10年前後の期間、世界のエンタメ業界は芸能界〜ショウビズ的な流れで進んでいた。いわば現在のエンタメ界は1980年代〜90年代初頭に近いのである。

ここでひとつ考えてみたいことがある。もし、今の状況がそろそろ終焉を迎えるとするならば、次の時代はどっちの方向に向かうのか?と。

もちろん「テレビとネットのカルチャーの乖離」など非常に重要な要素はあるのだけど、それを差し置いても、どうも「いままでにあったような芸能界〜ショウビズ路線」とは違う方向に流れそうな気がしている。多くの業界人が「次は何か?」を模索しはじめている今、これまでの流れが終わるのはごく自然なことだ。


筆者は先にこんなことを書いた。

「1992年という年を知らない者は幸せである。1992年、それはエンタメ業界における『終わり』と『はじまり』の年だった」。


それと似た言葉をここに記したいと思う。

「2013年という年を知らない者は幸せである。2013年、それはエンタメ業界における『終わり』と『はじまり』の年だった」。


時代が動きそうな気がする今日このごろです。はい。






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Last updated  June 25, 2013 07:21:16 AM



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