プロ VS 素人のなんだか怖い時代到来的なお話
久しぶりに真面目なこと書きますよ。長文注意。元マイクロソフトの中島聡さんのブログ「Life is beautiful」は、数年前のアルファブロガー・ブームのときに知って以来、いまだに見続けている数少ないブログであり、実はここ数年の尾谷の思想にただならぬ影響を与えていたりするのですが、今回のエントリーには参りました。コレね。『フジテレビ vs. 素人、どっちが面白い?』http://satoshi.blogs.com/life/2013/03/fuji.htmlこのブログ上には、二つのyoutube動画が上がっています。ひとつがフジテレビのプロの方々が作った映像、もうひとつが素人さんが作った映像です。ではフジテレビと素人、ぶっちゃけどっちが面白かったのか? ブログ内の中島さんは適当にお茶を濁した発言をしていますが、その結果はアクセス数をみれば一目瞭然。素人さんの動画の圧勝です(アップロード日も素人さんのほうが新しいのに)。プロが練りに練って作ったものよりも、素人がなんとなく作ったもののほうが数字を稼げる……。短絡的に考えると、フジテレビやプロの作ったものがクオリティが低いということになってしまいます。でも自分はそうは思いません。これは単にロジックの違いです。既存メディアのロジックでネット上で戦うと負ける、って話なだけです。先の素人さんの動画、最近youtube上で人気の最新ミーム「ハーレムシェイク」、ニコニコ動画/ニコニコ生放送の素人さんたちの作品/放送、そして多くのまとめサイトなど、ネット上で人気になったコンテンツには、その制作過程においてある共通項があります。それは「アイデア一発、思いつき」によって作られたものばかりだということです(あと細かいことをいうと、動画に関しては必ず音楽がついているのもポイント)。そこには練りに練った企画書を作り、プレゼンテーションで勝ち残った、といった過程は一切存在しません。「作り手の初期騒動」みたいなものしかないんです。今後は自分も既存の媒体とネット媒体では仕事の仕方を180度変えることにします。いや、いままでも違いは相当意識してたんですよ。ラジオ・テレビ・雑誌・書籍・ゲーム・ネット媒体・ガラケー媒体など各メディアを渡り歩いてきた経験上、それぞれの媒体によってやり方が違うのは当然と思ってましたから。でも、ネット上のクリエイトに対する認識は相当甘かった。自分の中では、本これ、コペルニクス的展開です。今後、ネットの仕事に関しては「Don't think, feel !」(ブルースリーの名ゼリフ)な感じで行きたいと思います。以上、初期衝動で書いた割には意外とプロっぽい原稿でした(笑)。