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テーマ:今日の一言(1693)
カテゴリ:大学
セクハラの説明はいまさら要らないでしょう。
アカハラは「赤腹」を連想してしまいますが、アカデミック・ハラスメント(academic harassment)の略。主に大学で使われています。 ずいぶん前のことですが、大学学部の講義で「単位」を落とした女子学生に、単位を出す代わりに関係を迫るという話がありました。そのころはまだ、アカハラという言葉を聞きませんでした。もっともアカハラという用語があっても、女子学生だけが問題になったこの場合はセクハラでしょう。(もし女子学生に泣かれて単位を出す羽目になったら、気の弱い先生のことを何と形容する?) アカハラは、卒業論文で先生の個人指導を受けるころに始まり、個人指導が大半になる大学院教育課程で頻発するようです。背景には、どうやっても研究業績を上げなければならないという、先生の焦りもあります。 先生は、卒業論文の実験(理科系なら)で学会発表できるような成果が出るとは思っていません。しかし、大学院の学生を確保することはとても重要です。ですから、先生はこのまま自分の研究室へ進学するように勧誘します。勧誘のうちはむろん「平和的」ですが、以下のようになるとアカハラ。他大学の大学院や他の指導者のところへ進学したいと学生が言ったとき、「推薦状」を書くことを拒否する(このトラブルが頻発したために、今では推薦状を廃止しました)。大学院に入学すると、論文のテーマを事務局に提出しますが、指導教官がテーマを与えるのを拒否する。事務局が慌てて研究科長とかへ相談に行く・・結局、指導教官を変更したことがあります。学生にデータを出させるために、あるいは、学生が他の研究法をやりたいと進言したために、将来学位を与えないと脅す。この場合は、表に現れないことが多く、学生が大学に来なくなり、やがて退学することが起こります。察するに、指導教官さえ換えていれば、修士号などの資格が取れていたはずです。 「三題ばなし」の最後はアルハラ。アルハラは、アルコールハラスメントの略。NPO ASK(アスク)のパンフレットによれば、アルハラの定義は、(1)飲酒の強要、(2)イッキ飲ませ、(3)酔いつぶし、(4)飲めないひとへの配慮を欠くこと、(5)酔ったうえでの迷惑行為。 背景には、酒を食事の一部と考えずに「アルコール」に重点を置く傾向、「無礼講」を自分に都合良いように考える傾向、集団での上下関係の確認、酒に強い人の奢り、などがあるのでしょう。いずれにしても「会話の潤滑油」からは外れています。 大学生が、クラブのコンパで急性アルコール中毒になり、命を失ったりするのは、アルコールから生ずるアセトアルデヒドを酢酸に変換する「酵素」が弱かったからのようです。日本人では、「ぜんぜん飲めない人」と「ホントは飲めない人」を合わせると、4~5割に達すると言います。そして、この「弱い」遺伝子を日本に持ち込んだのは弥生人ではないかとのこと! 元に戻りますが、いずれの「ハラ」にも上下関係がつきまといます。3者が一緒になって区別がつかない場面にも、大学で遭遇しました。ある先生が酔っぱらって、女子大学院生に「(研究内容に関して)おまえはバカだ」を、しつこく繰りかえしました。女子学生はじっと耐えていましたが、「良い先生」であるのはたいへんなことなのですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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