2012/05/30(水)17:55
昔語り:ヨモギ
父の子どもの頃、「端午の節句」には、ヨモギを採ってきたという。
そのヨモギを束ねて屋根の上に
「屋根替え」と言って放り投げるというしきたりがあったそうだ。
「日本の民俗学」によると
ショウブとヨモギを採取してきて、邪気を払うためさまざまなことが行われていた。
軒先にさしたり屋根に上げたりする「葺き籠り(ふきこもり)」というのがあったそうだ。
父の子どもの頃にやっていた「屋根替え」は、「葺き籠り(ふきこもり)」のことだろう。
また、陰暦五月五日を薬日(くすりび)と言い、
この日の午の刻(正午前後)に降る雨を「薬降る」と呼んでいる。
このようにヨモギは大事な草だった。
私の子どもの頃には、「屋根替え」という風習はもう残っていなかった。
しかし、ヨモギ餅という形で残っていた。
今では、ヨモギを利用することなく雑草と呼んでいる。
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◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。
★2012年5月26日*大阪しぐれ:スジもコンニャクも・・・/父の麦わら帽子:目次*
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