テーマ:映画館で観た映画(8343)
カテゴリ:映画
癒えない傷も、忘れられない痛みも。 その心ごと、生きていく。 アメリカ・ボストン郊外でアパートの便利屋として働くリー・チャンドラーのもとに、ある日一本の電話が入る。 故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーにいる兄のジョーが倒れたという知らせだった。 リーは車を飛ばして病院に到着するが、兄ジョーは1時間前に息を引き取っていた。 兄の息子で、リーにとっては甥にあたるパトリックにも父の死を知らせねばならない。 パトリックを迎えに行くため、リーは町へ向かう。 見知った町並みを横目に車を走らせるリーの脳裏に、過去の記憶が浮かんでは消える。 仲間や家族と笑い合って過ごした日々、美しい思い出の数々——。 兄の遺言を聞くためパトリックと共に弁護士の元へ向かったリーは、遺言を知って絶句する。 「俺が後見人だと?」 兄ジョーは、パトリックの後見人にリーを指名していた。 弁護士は、遺言内容をリーが知らなかったことに驚きながらも、この町に移り住んでほしいことを告げる。 「この町に何年も住んでいたんだろう?」 弁護士の言葉で、この町で過ごした記憶がリーのなかで鮮烈によみがえり、リーは過去の悲劇と向き合わざるをえなくなる。 なぜリーは、心も涙も思い出もすべてこの町に残して出て行ったのか。 なぜ誰にも心を開かず孤独に生きるのか。 リーは、父を失ったパトリックと共に、この町で新たな一歩を踏み出すことができるのだろうか? ケイシー・アフレックが第89回アカデミー賞主演男優賞を受賞したほか、2冠に輝いた人間ドラマ。 兄の死で思い出深き町に戻ってきた男が、甥の後見人を任され、新たな一歩を踏み出していくさまがつづられる。 マット・デイモンがプロデューサーを、『ギャング・オブ・ニューヨーク』の脚本家ケネス・ローナガンが監督・脚本を務める。 ぶっきらぼうで、不愛想な主人公リー。 「なんだか悲しそうだけど、不愛想だから不幸になるんだよ。 もっと笑顔で人と関われ!」 私はそう思っていた。 冬の海辺の暗くて重い風景が物語の内容をもっと重く悲しいものにさせる。 リーの現在と過去が交差して物語が進んでいく中で、リーがなぜ不愛想になったのかということが分かってきた。 映画のタイトルになった「マンチェスター・バイ・ザ・シー (Manchester-by-the-Sea)」は、地名なのだそうだ。 マンチェスターといえば、イギリスと思うが、アメリカにも、しかも近郊により大きい町があり、混乱をさけるために「・・・バイ・ザ・シー」をつけたそうだ。 私は、「海辺のまち、マンチェスター」という意味かと思っていた。 ぶっきらぼうで、不愛想な主人公リーと16歳とう多感なリーの甥のパトリック。 リーの仕事があるから、どうするのかと心配していたが、そうきたかという結果になった。 誰とも付き合わず生きてきた不愛想なリーが甥のパトリックとの関わりで、 再生する、いやしそうだ・・・という希望の終わりに納得した。 ■オデッセイ■や ■エリジウム■のマッド・デイモンのプロデュース作品。 ■2017年 第89回アカデミー賞■ 受賞★主演男優賞★脚本賞★ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.06.23 01:34:36
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