2017/07/19(水)11:12
平家の末裔の館:時国家
■7月11日(火)
■千枚田■を後に、「時国家」に行った。
石川県・奥能登・輪島
国指定 重要文化財(建物)・名勝(庭園)
189坪の最大級古民家、大納言格式の貴賓室
最大級の木造民家、平家第一の実力者「平時忠」の子孫・・・。
壇ノ浦の戦いで全滅したと思っていた平家は、ここ能登で生き続けていた。
江戸後期(170年前)に、名工「安幸」が28年かけて完成させた巨大民家で、入母屋萱ぶきの大屋根の高さは18メートル、正面玄関は総欅の唐破風造りになっています。
大屋根を支える巨大な梁は、周囲が2メートルの松の芯材を使用しています。
内部は、表向きに大庄屋様式の公務用座敷、裏向きに私用部屋を配した構造になっています。
正面:建坪189坪の最大級木造民家
総欅造り唐破風の正面玄関も民家では珍しい。
祖先は、800年前に能登に流された「大納言・平時忠 ・・・平清盛の義弟」と伝えられ、子の「時国」を初代として現在で25代目。
江戸初期から300石の豪農として天領大庄屋を務め、江戸後期に21代当主が現在の巨大で格式高い屋敷を28年かけて建造した。
現存する近世木造民家では最大級である。
大庄屋屋敷として公用部分と私用部分を分割した構造で、
公用部分の中心に大納言格式を示す「縁金折上格天井」の「大納言の間(別名 御前の間)」を配している。
広間の襖には、家紋でもある平家定紋の
「丸に揚羽蝶」を金箔で描いて連ねている。
(加賀の殿さまも「私は中納言だから、この部屋には入れない」と言ったそうだ。
そのさいは、天井の隅に紙を貼って一部を隠し使用したとのことだ。)
座敷の境上部には両面彫りの欄間を飾り、御前の間の欄間は蜃気楼を描いた珍しいものである。
「午前の間」に行く時に通る部屋は、「へり」を踏まないような畳の敷き方がしてある。
(▲瓶には柿渋が入れられたという。)
広い空間を占める土間は、この巨大な建物を支える柱・梁組と、萱ぶき大屋根の内側構造を見ることができる。
私用部分の部屋には、現在は展示品を陳列している。
大庄屋の公務用品、千石船用品、日用品などで、極初期の輪島塗の器は美術品として評価が高い。
鎌倉風の池泉回遊式庭園は、
背後の山を自然に組み込んだ巧みな構成で、素朴ではあるが力強い作風であり、
国の名勝に指定されている。
▲「廻り座敷」。
内外の戸を閉めると中の人の居場所が分からず、鉄砲や槍で狙う的が定まらない。
広大な屋敷ならではの空間構成で「護衛の間」とも呼ばれる。
「ときくにけ」には本家(当家)と分家の2軒ある。
当家は分家より300m程川上側の高台にあります。
同名での混乱を防ぐため、現地の看板や表示等は当家を「上時国家」としています。
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