テーマ:海外旅行(7021)
カテゴリ:海外旅行
■2018.6.19(火)■
1989年、英国とアイルランドの国籍を持つ作家のみに与えられる権威ある英国のブッカー賞を日本生まれのカズオ・イシグロが受賞しました。 「日の名残り(TheRemains of the Day)」と題されたこの作品をめぐるニュースは日本でも話題となったので、記憶に残っている方も多いでしょう。 ディラム・パークは、この小説が映画化された際にロケ地として使われました。 映画の主だった舞台は執事スティーブンの回想部分となる、1930年代後半における第二次世界大戦勃発直前の英国。 (▲召使をよぶベル。ほかの屋敷で知ったのだが、部屋ごとに音を変えてあって、どの部屋かわかるようになっていたそうだ。) ビクトリア時代から繁栄を続けてきた英国貴族社会の斜陽、時代の波に大きく呑み込まれていく名門ダーリントン家に仕える執事の半生を、繊細に格調高く描いていました。 ダーリントン卿の屋敷の外観として登場するディラム・パークの邸宅は、この映画の美しさを強調するかのように印象的な存在感を醸し出しています。 世界遺産の街バースから車でほんの20分程で着く、グロスターシャー南部の丘陵地帯に建造された17世紀のバロク式建築物です。 約274エーカーの広大な領地には鹿が放たれ、敷地の入り口に当たる丘の上から望む邸宅の姿は、まるで印象派の絵のように美しい構図となっています。 その憂愁に満ちた光景は、アンソニー・ホプキンス扮する執事スティーブンの人生をだぶらせているかのようです。 入り口から邸宅までは園内専用のバスがありますが、歩いていくことも可能です。 足元の芝生には鹿たちが落とした気になるものがたくさんありますが、私たちはまあ気にせず、いや上手によけながら芝生に腰掛けて、しばし時間を過ごしました。 邸宅の後方に広がる南コッツウォルズの丘陵地帯を見れば、遥かかなたまで緑が続いており実に圧巻です。 ▲鹿の飾り。 ▲鹿のドアストッパー。 ■コーム・グローブ・ホテル■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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