テーマ:映画館で観た映画(8349)
カテゴリ:映画
生きることは踊ること。 踊ることは生きること。 1961年、23歳のルドルフ・ヌレエフ(オレグ・イヴェンコ)はキーロフ・バレエ団の一員として、パリ公演のために生まれて初めて祖国ソ連を出る。 ダンスへの情熱は誰よりも強いルドルフは、パリの生活に魅せられ、この魅惑的な街で得られる文化や芸術、音楽のすべてを貪欲に吸収しようとしていた。 だが、彼の行動はKGBに監視され、政府の圧力は強まるばかりであった。 そんななか、ルドルフはフランス人女性クララ・サン(アデル・エグザルホプロス)と親密になるが、その一連の行動により、政府からの疑惑の目はますます強まっていくのだった。 6月16日、パリ、ル・ブルジェ空港。 次の公演地へ向かおうとするルドルフだったが、突然帰国を命じられる。 それは、収容所に連行され、ダンスを続けることすらままならない未来を暗示していた。 団員たちが旅立ち、KGBと共に空港に残されたルドルフは、不安と恐怖に襲われるなか、ある決断をくだす……。 ■映画のメモ■ 20世紀最高と言われるソ連出身のバレエダンサー ルドルフ・ヌレエフ の半生を描いた映画『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』を見てきた。 ■映画:愛と哀しみのボレロ■でも描かれているが、天才ダンサーということと、パリに亡命したということなど、知っているが、今回いろんなことが分かった。 ■プロフィール■ 正確な誕生日は不明だが、3月17日前後に、父親の赴任地に向かう途中のシベリア鉄道の車内で生まれた。 ヌレエフという名はアラビア語の姓「ヌーリー(光の)」をロシア風に改姓したもので、ルドルフの父ハメットの誕生の際から戸籍に登録されている。 父ハメットは軍人で愛国者でもあり、共産主義に傾倒していた。 ちなみに、親族は中央アジアの流れを汲むタタール系である。 ◎親族は中央アジアの流れを汲むタタール系である。 このせいか、ヌレエフは、同じロシア人でも、自分は差別されているかのように、言っていた。 (パリのカフェのシーン。) 3歳でバシキール共和国ウファに移住し、幼少の頃から舞踊に興味を示した。 父親の反対はあったが小学生の頃から民族舞踊のサークルに参加して、レッスンを受けるようになる。 ◎映画の中で、幼いヌレエフが、踊る姿がかわいい♪ 映画は、過去と現在を行き来する形で進が、 幼い頃のシーンは、白黒で、(わずかな色だけ)表現。 当時は民族舞踊的なものが主体だったが、11歳のときから、当時ウファに転入してきた元ディアギレフ・バレエ団のアンナ・ウデルソヴァにバレエの手ほどきを受け、才能を注目されるようになった。 17歳でロシアバレエの名門校、ワガノワ・キーロフバレエ学院に編入し、本格的なバレエを学ぶ。 入試にあたっては試験官から 「あなたは歴史に残るバレエダンサーになるか、失敗するかどちらかでしょう。 恐らく後者の可能性の方が大きいでしょうけれど…」と言われたという逸話がある。 名教師プーシキンに師事した後、ソリストとしてキーロフ・バレエ(現マリインスキー・バレエ)に入団。 ニジンスキーの再来とまで言われるようになる。 反面、激しい性格と反抗的な態度から政府に警戒されるようになる。 1961年に、海外公演の途中に亡命。 1963年ごろから英国ロイヤル・バレエのゲストとして20近く年上のマーゴ・フォンテインとペアを組み、後に伝説のパートナー・シップとまで言われるようになる。 ◎女性バレリーナがヌレエフに一緒に組んで踊ろうと誘う。 20歳近く年上の彼女は、誰かと調べたら、マーゴ・フォンティーンだった!! びっくり♪ 彼女曰く、 「年上の女性ダンサーが若い男性ダンサーと組んだら 男性は、上手いと思われるし、女性は、若いと思われる。 どっちも徳。」 1993年、AIDSによる合併症のため、54歳で死去した。 ■ヌレエフ役には■ ロシアでの大々的なオーディションを行った結果、ヌレエフ役にはカザン・タタール国立オペラ劇場バレエ団のオレグ・イヴェンコが選ばれました。 彼を選んだ理由を5つ挙げています。 ①身体的にヌレエフに似ていること ②スクリーンでの演技について理解できる才能 ③インテリジェント ④人の話を聴く耳がある ⑤カメラに愛されている(ずっと見続けていたい) 皆が知っている人物について映画を制作するとき、似ているかどうかはとても重要ですが、その点、オレグ・イヴェンコはかなり似ているといいます。 ちなみに、ヌレエフはタタール人ですがイヴェンコはウクライナ人だそうです。 ◎タタール人って単語、初めて知った。 彼はそのまま自由を求め、鉄のカーテンをも跳び超えた! 戸田奈津子(字幕翻訳者) タイトルの「ホワイト・クロウ」には「類(たぐい)まれな人物、はぐれ者」の意味があるそうだ。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.05.14 00:09:16
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