テーマ:今日はこんな日(942)
カテゴリ:詩歌・名文
池田清彦 死がベールの向こうに置かれる。 街には犬の死骸すらない。 延命処置で、「いまわの際」をしかと看取(みと)るのも難しくなった。 生と死は一続きなのに、死は見えにくくされる。 死を特別扱いせずに、死骸が鳥たちに啄(ついば)まれ、きれいな白骨になって「土に還る」という自然のサイクルを心に留めるべしと、生物学者は言う。 「ほどほどのすすめ」から。 2019.1.31朝日新聞「折々のことば」 「子どものために犬を飼うといい」という一文を読んだことがある。 犬は、子どもが小さいうちには、よき遊び相手となる。 子どもが少し大きくなると、人間より寿命が短い犬は、死ぬことによって、子どもに命は永遠ではないということを教える。 核家族や医療の発達によって、人間の「いまわの際」を見ることが出来ないので犬に求めたのだと「折々のことば」を読みながら思った。 今日、9月第3月曜は、敬老の日。 ■折々のうた:塩田■ ■折々のうた:蝉と蛍■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.09.16 00:02:51
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