テーマ:歳時記(397)
カテゴリ:里山・歳時記
節分の主な行事。 2月初めは、陰暦の正月にあたり、暦日上重複または連続する日が多かったことから一部地域で、大晦日から正月にかけての行事の一部が節分の日に移行して行われたことが全国に伝わり、現在では、大寒の末日で春に季節が変わる立春の前日をさすようになりました。 各地で行われている節分には、大晦日に行われる新しい年の年占い、厄よけや邪気を払う行事が伝承されています。 ●豆占い● 豆を焼き、その焼け方によって、一年間の月々の天候や豊凶を占う行事で、この性格から、農、漁村地域で多く行われていた。 和歌山県・那賀郡では、豆を12粒選んで、炉の灰の上に並べ、右から順々に正月、2月と数え、白く灰になる月は晴れ、黒く焼けにくいのは雨、息を吹くのは風、早く焼けてしまう月は旱(ひでり)と判断する。 他の地方でも方法はほぼ同じである。 北海道の日本海沿岸では、次に示すとおり、鰊漁を占う行事として、豆占いが行われていた。 ■北海道・松前町■ 神仏を拝み、炒った大豆を入れた一升マスを神棚に供えた。 その豆を炭火に当てて焼き、豆占いをした。 鰊漁占いとして、鰊の月別漁獲、漁場箇所を占って予想を立てた。 また、豆まきの晩は、家族の者を早く家に入れて豆まきをした。 玄関の戸をちょっと開け、 「福は家、鬼は外」と唱えて豆をまき、終わると戸を閉めた。 ■北海道・熊石町■ 男が裃(かみしも)を着て 「福は内、鬼は外」と豆をまく、その後を子どもが棒を持ち 「ゴモットモ、ゴモットモ」と言いながら歩き、豆を拾った後に御馳走が出る。 神様に供えた豆を下ろし、各々に親方の名前を付けて炒り、その色具合(黒・・・凶、、白・・・大魚)を見て漁を占う。 また、この日に家を訪問すると、福が来たといって酒、御馳走がだされ、その日は帰してもらえなかった。 ■北海道・北桧山町■ 炒った大豆を入れた升を神様に供え、 「福は家、鬼は外」と唱えて灯りを消して豆をまき、それを年の数だけ拾う。 主人は、その拾った豆で漁模様その他吉凶の占いをする。 ■北海道・寿郡町■ 鬼やらいの行事は、家族はもちろん訪問中の人でも外出を禁じられた。 年男は神社参拝をし、豆占いを行った。 豆占いは、神前に供えた豆を豆炉に並べ、こげつき加減でその年の鰊の豊漁を占うもので、また、この豆を災難除けとしてお守り袋に入れていた。 ■北海道・余市町■ 節分の豆を焼いて、鰊漁の好漁場や大漁の時期を占った。 また天気も占った。 「開拓の村」では、旧青山家漁家住宅において、鰊漁場で行われていた豆占いを再現しています。 その方法は、余市町と同様、炒った豆を炉に並べ、自分の漁場内における好漁場や漁期を占いました。 ■北海道・札幌;野外博物館:北海道開拓の村■ ■北海道歳時記:餅つき■ ■北海道歳時記:秋じまい・庭じまい■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.02.03 17:44:40
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