テーマ:映画館で観た映画(8328)
カテゴリ:映画
「一度でいいから、父さんに会いたい」 僕に魔法が使えたら、願いはきっと叶うはず・・・ 科学や技術の進歩によって魔法が消えてしまった世界に暮らす、内気な少年イアン。 16歳になった彼は、亡き父が遺した魔法の杖を母からプレゼントされる。 イアンはその杖を使って父を蘇らせようと試みるが、下半身しか蘇らせることができなかった。 自分が生まれる前に死んでしまった父に一目会いたいと願うイアンは、陽気な兄バーリーと魔法の石を探す旅に出る。 ●あらゆる者を受け入れる旅 魔法をモチーフに、親を亡くした兄弟の絆と冒険を描く。 この設定から同じディズニーの「アナと雪の女王」と比べる向きは多いのではないか。 「アナ雪」の姉妹は魔法という「パワー」を正しく使う術を身につけ、女性同士の連帯で自立に向かう新しさがあった。 一方で「2分の1の魔法」は古典的な通過儀礼が基本である。 高校生のイアンが、自分が生まれる前に死んでしまった父親の残像に憧れている。 彼は父親から愛や教えを乞えなかった欠損の感覚に陥っており、全てに気弱で自信が持てない。 そのコンプレックスを克服する過程がお話の骨子となる。 サポーターとなるのが兄のバーリー。 彼は科学文明社会の中で魔法の独学に熱中する変わり者で、見た目は野暮ったく空気も読めない。 弟に恥ずかし身内だ。 しかし旅では豊かな魔法の知識を役立て、大らかな情愛を発揮する。 兄弟愛が父の役割を補完する物語だが、やや視点を変えて「兄の評価の変容」との軸で解釈しなおすとさらに興味深い。 他者の目に縛られていた弟が、理解の足りなかった兄の希少な良さに気づき、肯定に転じる。 また未熟な魔法で下半身だけ復活した兄弟の父親のある種グロテスクな姿も、やがて世界の風景に馴染んでいく。 あらゆる少数者を受容する多様性こそが本作のサブテーマではないか。 本作は3月に米国で公開された後、警察官の女性が同性愛者のキャラクターとして「当たり前」に登場していることが話題となった。 さりげなくスタンダードを更新していく仕事が、いまも最強の人気を誇る老舗ディズニーの生命線だ。 (森直人・映画評論家)2020.8.21 朝日新聞 ハラハラドキドキの冒険物語。 しかし、兄弟愛で泣かせる。 館内は、あちこちで、涙・・・。 もちろん、私も泣いた。 イアンとバーリーの母ローレルの恋人である警察官コルトは、ギリシャ神話に登場する半分馬で半分人間の種族ケンタウロスを見て、「ロバート秋山」を思い出した。 (〃艸〃) ■全力少年■がエンドソングにピッタリだった!! にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.09.17 00:06:31
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