テーマ:■雑学王■(672)
カテゴリ:詩歌・名文
猿丸太夫 ●鑑賞● 人の住む村里から遠く離れた、人の来ない山奥に、絢爛たる紅葉がびっしり敷きつめられたように散っている。 赤や黄色の絨毯のような情景の中から、紅葉を踏みながら鹿が現れる。 角の長い雄の鹿が、天を仰いで一声寂しく高く鳴く。 おそらくどこへ行ったのか分からない連れ合いの雌の鹿を求めて鳴いているのであろう。 その声を聞いていると、秋はなんて悲しい季節なのだろうと思えてくるのだよ。 ●作者●猿丸太夫(さるまるだゆう。生没年不詳) 伝説の歌人で、三十六歌仙の一人。 元明天皇の頃の人など諸説ありますが実際には不明です。 この歌も、古今集では「詠み人知らず」として紹介されています。■ちょっと差がつく百人一首■より。 歌の内容からいって今が一番ピッタリくる私の大好きな歌だ。 ところで、「鹿の鳴き声」といえば「鹿鳴館(ろくめいかん)」。 鹿鳴館といえば、明治16年欧化政策のひとつとして建てられた西洋館。 当時の皇族や上流階級の人々によって夜な夜な舞踏会を行い「鹿鳴館外交」が繰り広げられる。 では、なぜ「鹿鳴館」と名づけられたのか? ■鹿鳴の宴■という言葉がある。 1 群臣や賓客をもてなす酒宴。 2 中国で唐代、州県の官吏登用試験に合格して都に上る人を送るための宴。 なるほど・・・。 宴をする「館」というわけだったのか・・・。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.12.02 00:54:34
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