テーマ:読書備忘録(1398)
カテゴリ:読書
「美人を表す言葉」として、これ以上ないくらい、しかも誰でも知っているという有名な文句に、 「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は 百合の花」があります。 実はこれ、七・七・七・五の「都々逸(ドドイツ)」なのです。 都々逸とは、七・七・七・五の26文字で表される唄のこと。 「ざんぎり頭を 叩いてみれば 文明開化の 音がする」 これは、みなさんもご存知でしょう? 教科書にも載っている有名な都々逸です。 名前は知らないけれど、誰もがみんな知っている。 日本人のDNAに深く刻まれた、都々逸の世界をもっと知ってほしい。 そんな思いで書いた一冊です。 人生の機微が乙に洒脱に表されており、そのエッセンスは現代を生きる私たちも深く共感し、うなずいてしまうものばかり。 古典と言われる名作から、オリジナルの新作まで、「人生に役立つ」都々逸をご紹介します! 2月の句会の帰りに寄った図書館で出会った本。 俳句は、五・七・五で短歌は、五・七・五・七・七。 都々逸は、七・七・七・五というのをこの本を読んで知った。 ●読書メモ● ●都々逸(どどいつ)とは、江戸末期に初代の都々逸坊扇歌(1804年-1852年)という寄席芸人によって大成された、 有名なものとして。 ●お前百まで わしゃ九十九まで 共に白髪の 生えるまで ●親の意見と なすびの花は 千にひとつの 無駄もない ●恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす ●立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は 百合の花(作者不詳) という有名な都々逸があるが、これの返しがある。 (アンサー)立てば芍薬 座れば牡丹 今じゃ寝たきり ボケの花 ●あとがつくほど つねっておくれ あとでのろけの 種にする (アンサー)あとがつくほど つねってみたが 色が黒くて わかりゃせぬ ●七・七・七・五の音数律に従うのが基本だが、 五字冠りと呼ばれる五・七・七・七・五という形式もある。 ●(例)世の人は 我を何とも笑わば笑え 我なす事は 我のみぞ知る (坂本龍馬) ●全国民謡の80%が七・七・七・五で都々逸と同じ。 *(例)ニシン来たかと 鴎に問えば わたしゃ立つ鳥 波に聞け *めでためでたの 若松様よ 枝も栄えて 葉も茂 *会津磐梯山は 宝の山よ 笹に黄金が なりさがる *佐渡へ佐渡へと 草木もなびく 佐渡は居よいか 住みよいか ●現代の歌謡曲も。 *稽古不足を 幕は待たない 恋はいつでも 初舞台 「夢芝居」梅沢富美男 *赤い夕陽が 校舎をそめて ニレの木陰に 弾む声 「高校三年生」舟木一夫 *恋の花咲く ロマンの都 女ばかりに 気もそぞろ 夢もほころぶ 小意気なジルバ 君と銀座の キャフェテラス 「東京シャッフル」サザンオールスターズ 即興の文句で節回しも比較的自由に歌われることも多い。 俳句も和歌も川柳も好きな私は、都々逸が衰退したことが残念だ。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.03.06 21:06:16
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