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2024.02.27
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テーマ:読書備忘録(1398)
カテゴリ:読書
■都々逸読本■
「美人を表す言葉」として、これ以上ないくらい、しかも誰でも知っているという有名な文句に、
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は 百合の花」があります。
実はこれ、七・七・七・五の「都々逸(ドドイツ)」なのです。
都々逸とは、七・七・七・五の26文字で表される唄のこと。
ざんぎり頭を 叩いてみれば 文明開化の 音がする
これは、みなさんもご存知でしょう? 教科書にも載っている有名な都々逸です。
名前は知らないけれど、誰もがみんな知っている。
日本人のDNAに深く刻まれた、都々逸の世界をもっと知ってほしい。
そんな思いで書いた一冊です。
人生の機微が乙に洒脱に表されており、そのエッセンスは現代を生きる私たちも深く共感し、うなずいてしまうものばかり。
古典と言われる名作から、オリジナルの新作まで、「人生に役立つ」都々逸をご紹介します!

 2月の句会の帰りに寄った図書館で出会った本。
俳句は、五・七・五で短歌は、五・七・五・七・七。
都々逸は、七・七・七・五というのをこの本を読んで知った。
●読書メモ●
都々逸(どどいつ)とは、江戸末期に初代の都々逸坊扇歌(1804年-1852年)という寄席芸人によって大成された、

有名なものとして。

お前百まで わしゃ九十九まで 共に白髪の 生えるまで

親の意見と なすびの花は 千にひとつの 無駄もない

恋に焦がれて鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす

立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は 百合の花(作者不詳)
という有名な都々逸があるが、これの返しがある。
(アンサー)立てば芍薬 座れば牡丹 今じゃ寝たきり ボケの花

あとがつくほど つねっておくれ あとでのろけの 種にする
(アンサー)あとがつくほど つねってみたが 色が黒くて わかりゃせぬ
●七・七・七・五の音数律に従うのが基本だが、
五字冠りと呼ばれる五・七・七・七・五という形式もある。

●(例)世の人は 我を何とも笑わば笑え 我なす事は 我のみぞ知る
(坂本龍馬)
全国民謡の80%が七・七・七・五で都々逸と同じ。

*(例)ニシン来たかと 鴎に問えば わたしゃ立つ鳥 波に聞け
*めでためでたの 若松様よ 枝も栄えて 葉も茂
*会津磐梯山は 宝の山よ 笹に黄金が なりさがる
*佐渡へ佐渡へと 草木もなびく 佐渡は居よいか 住みよいか

●現代の歌謡曲も。
*稽古不足を 幕は待たない 恋はいつでも 初舞台
 「夢芝居」梅沢富美男
*赤い夕陽が 校舎をそめて ニレの木陰に 弾む声
「高校三年生」舟木一夫


*恋の花咲く ロマンの都 女ばかりに 気もそぞろ 夢もほころぶ 小意気なジルバ 君と銀座の キャフェテラス
 「東京シャッフル」サザンオールスターズ
近年の邦楽の衰退と共に、定席の寄席でも一日に一度も都々逸が歌われないことも珍しくなくなったが、少なくとも昭和の中頃までは、寄席では欠かせないものであった。
即興の文句で節回しも比較的自由に歌われることも多い。

俳句も和歌も川柳も好きな私は、都々逸が衰退したことが残念だ。
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Last updated  2024.03.06 21:06:16
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