テーマ:読書備忘録(1430)
カテゴリ:読書
![]() 皆が信用する、そんな逸品だけを揃えましょう── 智恵も回るし手も早い、京の呉服商「高倉屋」の御寮人さん・みやびが目指したのは、皇室御用達の百貨店になること、そして世界を相手に日本の工芸美術の素晴らしさを知らしめることだった。 女だてらにのれんを背負い、幕末から明治を生き抜いて、皇室御用達百貨店「高倉屋」の繁栄の礎を築いた、破天荒な女主人の波瀾の人生を描く一代記。 ![]() 前向きでパワフルで、恵まれた人生の中に、肉親のあれこれに心を痛める姿を描く。 彼女の働きで店は、大きくなるが、もし彼女が男だったら、どうだったろうと考える。 もっと大きくなったのだろうか? 彼女の妹や姪の人生は、明治時代の女性の多くの人生だったのだろうと思う。 ![]() ●読書メモ● ●「高倉屋」は、丸に梯子高(はしごだか)の商標が示すとおり高島屋がモデル。 ●「すけんど」・・・愛想のない人 「ほどらい」・・・ほどほどの ![]() *山県有朋の別荘が京都の南禅寺の近くに今もある。 ![]() ▲なんば高島屋 ●「京から舟を使えば心斎橋まで一本やもんな」 後に高倉屋が大阪の呉服店を買い取って、この川筋から難波へと進出することになる未来は、もちろんまだ二人とも知らない。 ●新聞は大阪や東京に限らずあらゆる都市で発刊されて、外国人はこないにぎょうさんの国民が新聞を読む国は他にない、と驚いたそうや。 ●全国に作られた小学校には講堂があり、その緞帳や引幕という需要もできた。 ![]() ●夫の奉公先では、使用人が二人ほどの小さな商売では御寮人さんと言わず、おかみさんと呼ばれて、主人とともに働くのである。 だが御寮人さnは、すべて使用人にまかせてみずから働くことなく、奥できれいに身ごしらえして優雅でいる存在。 ●振り付けは三世井上八千代。 この成功は「都をどり」となって続いていくことになる。 ◎東京遷都で活気を失った京都で行われた舞踊公演。 ●このあたりは昔、国の中心だった浪花からは「むこうの山」と眺められたことから 宛て字で六甲山というのだが・・・(略) ![]() ●すんまとよばれる若い手代たちの・・・(略) ◎すみ‐まえがみ【角前髪】 江戸時代、元服前の少年の髪形。 前髪を立て、額の生え際の両隅をそり込んで角ばらせたもの。 すみ。すんま。 ↓ 江戸時代、京都、大坂地方で少年の手代をいう。 ![]() ◎「こったい」とは太夫を表す言葉。 花街・島原(下京区)の郭内で、太夫(たゆう)のことを「こったいさん」と呼ぶ。 島原は豊臣秀吉が天正年間に許した日本初の花街である。 この通り名の来歴も1600年前後まで遡る。当時、名高い芸妓が能狂言に夢中になって凝りすぎた。 要するに「凝った」から「こったいさん」と呼ばれるようになったというわけだ。 このほかに、江戸・吉原の花魁に対し、「こち(島原)の太夫さん」が縮まったものなど、語源については諸説ある。 ![]() ●以前なら歩いて10時間もかかっていた大阪まで、ほんの1時間半で到達してしまう。 ![]() ●明治18年、ついに高倉屋はロンドン万国博に初出品を果たす。 ●パリ万博では「波に千鳥」の模様の商品をサラ・ベルナールが買った。 ![]() そやかて、一番きれいやもん」 偽りなく言うこの少年が、長じて近代化した百貨店へと成長した高倉屋の社長に就き、包装紙にこの花のデザインを取り入ることに(略)。 ●(主役)みやびが「ががはん」とからかわれたときに繰り出す必殺の 「イイーだ」は、もしかして、勢田家のモデルが「飯田家」」であることにかけているのか。 ![]() ![]() ![]() にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2025.02.13 00:08:50
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