テーマ:懐かしい昔の話(553)
カテゴリ:父の麦わら帽子
![]() 小学校に入学して、鉛筆と消しゴムを買ってもらったが、小学校に入学するまでは、家に鉛筆はなかったと思う。 硯や墨はあったが、そもそも大人が字を書いているのを、その頃、見たことがなかった。 小学校5年生だったか6年生だったかのころ。 隣の席に、まさ子ちゃんという子がいた。 その頃の生徒の親は、ほとんどが農業をしていたが、 彼女は、校区では珍しく、彼女の父親は、岡山大学の教授だ。 ![]() ある日、彼女は、 「これ買(こう)てもろた」といって、鉛筆のようなものを見せてくれたものがある。 彼女がくるくると鉛筆の軸にあたる部分を廻すと細い芯が出てきた。 まさ子ちゃんは、それを持ってノートに字を書いた。 彼女は、成績がよかったから、親に買ってもらったと言っていた。 シャープペンシルというとも言っていた。 私は、欲しいとも思わなかった。 中学校に上がるとまさ子ちゃんを見なくなった。 彼女は、岡山市にある中学校に行ったと誰かが言っていた。 ![]() 今、大学生の私の孫も中学受験をした。 しかし、今から60年以上前、地元の中学校以外には考えられなかった。 まさ子ちゃんは、中学受験をするために、沢山勉強をしたんだろうか・・・。 家に帰って私がのんびりと遊んでいる時も、まさ子ちゃんは、勉強していたのだろうな・・・。 朝早くからバスと汽車で中学校に通い、知らない人ばかりの中で苦労したかもしれない・・・。 そんなことを思ったのは大人になってからだ。 遊ぶことに忙しかった中学生の私は、まさ子ちゃんのことをすぐに忘れた。 ![]() ![]() ![]() にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ![]() ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025.03.29 19:23:25
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