北海道歳時記:山の神(十二月十二日)
「山の神」は、春に山から里に降りてきて田の神となり、秋の刈り取りが終わると、また山へ帰るという信仰であり、全国的に分布している。その日選(ひよ)りは二月初申(さる)の日、月の七日、九日、二十日などと一様ではない。北海道では、古くはヒバと呼ぶヒノキアスナロが道南地方から切り出され、農家の冬の副業として造材や流送、あるいは炭焼きなどが盛んに行われた。山ノ神は、それら山仕事にかかわる人々の間で行われる信仰であり、十二月十二日を「本当の山の神」、正月十二日を「初山の神」といってどれぞれにまつる。 江差町では、十二月十一日を山の神の宵宮といって、働いている山でご神木を選び鳥居を立てる。鳥居は、山仕事のオヤカタが釘を用いずに毎年新しい一本の木で作る。ご神木は何の木でも良いが、イチイ、カツラ、ヒノキなどを選ぶことが多い。 山の神様は十一日に山から里に降りるが、そのときの足跡を隠すために、十一日から十二日はよく吹雪になったという。十二日の朝に鳥居の前にオソナエ、米、塩、お神酒を供え、山で働いているヤマゴたちが参列して、姥神(うばがみ)大神宮の宮司の祓いを受ける。 この日は、山の神が留守になっているので、カセグ(働く)もんではないといって、山仕事は休みになり、男たちは日常使っている刃物類はすべて持って里に降りる。オヤカタの家では神棚にお神酒を上げて仕事の無事を祈り、酒宴を囲んでいる。開拓期の初めから、山の神は主として造材、伐採、炭焼きなどを行う人々の間や産炭地域で信仰されてきた。山の神は十二という数を嫌うことから、十二日には山仕事に入らなかったという言い伝えがあり、殆どの地域では十二日をまつり日としている。■北海道歳時記:2019年9月~2023年12月まで■■18日間北海道ドライブ旅行■■北海道歳時記:秋の彼岸■■北海道歳時記:秋じまい・庭じまい■■北海道歳時記:餅つき■■北海道歳時記:節分、豆占い■■北海道歳時記:ひなまつり■■北海道歳時記:半夏生(はんげしょう)■■北海道歳時記:北海道の七夕■■北海道歳時記:竹細工■■北海道歳時記:盆踊り■■北海道歳時記:節分ヤイカガシ■■北海道歳時記:雛祭■■北海道歳時記:雛おくり■■北海道歳時記:八十八夜■■北海道歳時記:ローソクもらい■■北海道歳時記:お九日(くにち)■■北海道歳時記:ふいご祭■■北海道歳時記:漁村の正月、農村の正月■■北海道歳時記:節分・鬼やらいと厄払い■■北海道歳時記:歯固め■■北海道歳時記:正月と主な行事■■北海道歳時記:端午の節句:山形・秋田の耳クジリ■■北海道歳時記:正月と主な行事(初詣)■■北海道歳時記:八朔■■北海道歳時記:稲刈り初め・刈上げ■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・