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カテゴリ:コミック感想
劣化BJなどと揶揄されていたのでおためしにと読んでみました。アニメ化もされていたようですしね。 一応言っておきますがBJのバクとかではないですよ。いくらなんでもBJに失礼すぎますからね! キャラの設定がモグリの医者ってことと、一緒にいるのが幼女だから劣化BJなんていわれてるんでしょうが、まったく別物です。比べること自体がBLに失礼です。 つまりはまあ…いつものなろう系でしかなく、まったくもってわたしの趣味には合いませんでした。 なにしろ主人公のキャラが嫌です。生理的に受け付けないです。 主人公ゼノスってさいしょ冒険者のパーティーにいて無事追放…なんですが、最初すごくおどおどした性格として書かれるんですよ。 おどおどってほどではないにしろ、控えめというか。 ところが「闇ヒーラー」になってからやたらとイキる。そして始末の悪いことに「やれやれ系」なんですよ。 この「やれやれ系」というのはなろう主人公ではとても多いんですよね。 すごいことをやってのけても、めんどくさそうに「やれやれこんなことくらい誰でもできるだろう」みたいに嫌みを言ってくるキャラです。クールぶってるつもりなんでしょうが、人を小馬鹿にしたような態度にしか見えない。 そして貧民街出身なのに頑張ってきた、なのに報われない俺かわいそうと被害者面までする始末。 「ありがとう」と言われたことに感謝する系主人公なんですが、この主人公だって「ありがとう」言ってないんですよ! 冒頭の追放の流れはテンプレだから入れたのと主人公カワイソーをいれたいがためにやったんでしょうが、ぶっちゃけ要らない。 初めから貧民街でほそぼそ治療師としてやってきた、でいいんですよ。 そうすればキャラの性格が追放時と追報後でドン引きレベルで変わるってことがなくなる。 追報された後に治療もどきをした主人公ゼノスですが、ことあるごとにこの程度の傷で大げさだのこの程度のことで呼びつけるなだの、尊大極まりないんですよ。 この性格ならたしかに集団行動は無理なのでパーティーから追放するのも已む無しではあるんですが、そのくらいひどい。 キャラの性格や設定がぶれるのって、たしかにBJでもあるんですよ。 無免許医者の黒男さんは、無免許であることにこだわりめいたものをもっているはずなんですが、ある話では免許を授けようといわれて、るんるんするんですよ。結果的にそれはもらえなくなってしまって、ちょっと落ち込むんですが。 いやいや、無免許の誇りどこいったーっていうね。 まあ、長期連載にありがちなそういうブレみたいなものは仕方ないです。 でもこの闇ヒーラーのゼノスは違います。 さんざん俺かわいそうと被害者面し、頑張ってきたのに報われなかったありがとうすらいわれなかったと拗ねているのに、なんのきっかけもなく、いきなり高飛車になるんですよ。 小さな奴隷の女の子を助けた時のブチィにも笑いましたが。 いやそれしんじゃう…というか痛いよそれ… あんな治療もどきしてたらそりゃ追い出されるでしょ…(二度目 そしてわたしはこのゼノスがしていることを「治療」とはいいたくないんですよ。 魔法の「回復」とすらも言いたくありません。 というのも、万能なんですよ。 それ、最初からやっとけっていう。 治療の何たるかもわかっておらず、ただ自分の魔法を「たいしたことない」チラチラ自慢してるだけ。 戦うこともできるし、防御もできる。 だったらそれ最初にやりなさいよっていう。 治療っても、BJがそうなんですが「万能」ではないんですよ。 だからこそBJは苦悩するんです。助けられなかった命もあり、ぞんざいな「治療」に怒りすらします。 「命がけで治そうとする」がBJは大好きなんですよ。 まるでそれを馬鹿にするかのようなこの話の主人公のゼノス。 いや、もそんなつもりはないとわかっているんですが、魔法の「一瞬」でさくっと「治療」して、やれやれこんな程度の傷で大げさだなとか。人としてどうかと思ってしまうんですよ。 生理的に受け付けないのはそのあたり。 そういえばちょっと疑問だったのですが、貧民街出身だから「治療師」のライセンスは持ってないとゼノスは言ってたんですが、じゃあ冒険者のパーティーでは無免許のゼノスを連れ歩いてたってことでしょうか? だとしたらそれがバレたらマズいってことで追放にすればよかったんじゃない? なんで回復なんかしてなかっただろとかいう理由にしちゃったかな? 一瞬で治してたもそうなんだけど、たとえば指先の切り傷程度なら一瞬で回復させられてもわからないだろうけど… 治療とヒールをなんだと思ってるんだろうか? 回復と書いてヒールだったり防護と書いてヒールだったりと、まあなんか。 ゼノスのやってることって「治療」ではないから、たしかに「治療師」ではないなっていう。 あと、ライセンスがどうのというなら、まずゼノスらのいる「国」での治療師の立場や意味を最初から書きなさいよっていう。 ただしこれは治療がテーマの話ではなく、あくまで主人公がスゲー力でみんなに頼られてちやほやされる、というのがメインテーマであり、ハーレムもそこに含まれる「なろう」の典型的な作品です。 その点にかんしていえば、うまくできているんじゃないでしょうか。 タイトルにある通り、楽しく生きるのが目的なので、治療とか患者、生命に関してはとくにこだわりはない。 のちのち、何らかの陰謀に巻き込まれ…という展開はあるんですが、なんというか…ゼノスを活躍させるための事件なので、この話…というか国や世界、価値観などは主人公が追放された瞬間に狭い範囲で作られたので、深みが感じられません。 一瞬で治療してやるから殴り合いしてそれで和解しろとか… やってることがガキそのものだし、暴力がすべての価値観がこわすぎる これもまた「なろう系」のあるあるかもしれませんね。 こうした世界は主人公が「すべて」で、主人公の価値観がすべてでもある。 主人公は間違わないし、全能「でしかない」 ハーレム女にちやほやされるのは、かまわないです。 女主人公だって同じですからね。 けれど最初の主人公ゼノスの被害者面、自分より弱者である立場の…つまり怪我人などには居丈高にふるまう性根…腐ってやがる……としか。 根本の性格が悪いのがすけっすけで、生理的にほんと受け付けないです。 よくこんなものがアニメ化されたな…というよりは、こんな作品だからこそアニメ化されたんだなと最近感じるようになりました。 単に、薬屋が流行ったからかもしれませんが。 おっさんものが流行ったら巷におっさんモノがあふれるのと同じですね。 人気があってもわたしには合わないなってのは元からわかってましたが。 にしても、流行ものってのはすごいですね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.06.23 12:49:00
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