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カテゴリ:コミック感想
絵も綺麗で、内容もなかなかに面白かったです。 ヒロインの絵がカラーの時と白黒の時とでかなり違うんですが…それは…あとカラー絵のヒロインの口の形の▽があんまり好きでないかな、些細なことですが。 大まかな流れてしては好ましいんですよ。ただ、これって「グルメ系」コミックなの? そこの主題がちょっと弱く感じてしまうのがもったいないかな。 最初のうちは恋愛感は薄いけど、その分丁寧な恋の歩み寄りを描いているので、そういう点はすごく安心感があります。 友人を通して世界観を説明してくれるのもいいですよね、友人の恋人が軍人ゆえに魔物討伐に赴かねばならない、そのことでヒロインが「神官」にも興味をもつ、という流れも自然に感じました。 魔物がいて討伐も背にゃならんほどのわりに、町はとことん平和そうなんですけどね。 まあそこはそれとして。 惜しい点もそこそこあります。 話の冒頭が「婚約破棄」なんで、ここはかなりの萎えポイントでした。 たぶんこれやらないといけないんだろうなってくらい、はっきりいってやる意味ないですし、婚約破棄なんて別になくても話はできると思うんですよ。 過去ネタとして恋人に「地味だから」とふられた経験があるとかでいいんでよ。 とはいえこれは「なろう系」ですからね…やらなきゃいけないんでしょう。 そしてこの、「やらなきゃいけないんだろう」と思わせてくるのが、大きなマイナスなんですよ。 作者というか出版社?の思惑が前面に出すぎていて、物語に没入しにくい。 そして日本人だった、つまり異世界転生ものでもあって、なんでこういう設定いれちゃうかなぁっていう。 この日本人でした設定も邪魔でしかありません。 アイス屋さんを始めるにあたって日本人の知識を生かしてる…ってのは、あまり感じないんですよ。 なぜなら、ヒロインのアルメのいる世界にはいろんな料理がすでにあって、友人と町の市場でランチするんですが、しれっと「ケバブ」とか出てきちゃうんですよ。 ここで異世界感をぶち壊してくるのもちょっとどうかと思うんですが、果物のミックスジュースが出店で売られていたりして、食に関してはけっこうバラエティーに富んでそうだと思ったんですよ。 なので、アイス屋さんをはじめようっていうのは、わりに「ありだな」と思わせてくれるんですが、一方でそこに日本人だった設定要らんやろ、ともなってしまう。 バニラの風味がどうとか、コーヒーだのミルクだの、そういうのが普通にあるんですよ。 そしてアルメはタイトル通りに魔法が使える。 ものを凍らせる魔法と、本人も自覚してるんですよ。 ならそこに、日本人だった設定いる?なんかむりやりエピソードにねじ込んでる感があるんですよ。 推し活にしてもそうですけど…無理やり「日本人転生者ですよぉぉぉ」という設定を入れてるので、そこだけが妙にテンポ悪くなってしまう。 別にそんな設定入れなくても面白くなりそうなのになぁ、と。 婚約破棄にしても、寝取り女がアルメを「うっざ」って思ってるってことは今後何やらやらかしてくれるんでしょうが、それにしたって別段「婚約破棄」のあの冒頭はいらないんですよ。 恋人を寝取ってやった女でいいし、ざまぁみろと思ってるくらいには前々からアルメのことうざいと思っててそれで男を寝取ってドヤ顔の流れは、婚約破棄設定でなくてもできるんですよ。 この二点がすごく邪魔になってしまってる。 しかしこういう設定入れないと売れないという目論見があるんでしょうね。 なくてもふつうに面白そうなのになぁ…と思うんですがね… こってこての少女漫画でいいと思うんですよ。 たまたま具合悪そうなイケメンを助けて、そのイケメン…神官っていう身分は変装で隠している…ファルクと親しくなり、そのファルクは超絶暑がりだから、アイス屋さんとばっちりの相性っていう。 ご都合展開かよ、とはあまりならないと思うんですよ、少女漫画なんですし、そういうものと割り切れますからね。 アルメとファルクの出会いは、そこまで強引に感じませんでした。 作画に関してもとても奇麗なので読みやすいです。 イケメンもちゃんとイケメンだし、町のわちゃわちゃかんも丁寧に描かれているから読みにくいってことはありませんでしたし。 アルメもごく普通の女性として好感が持てます。 最初の婚約破棄の流れなんてなくても、すんなり受け入れられるキャラだと思うんですよ、というか婚約破棄が足を引っ張ってますよね? 細かい点で、えらいすんなり「出店」できるんだなぁってのはありますが、その点のご都合主義も流せますよ、気にしちゃいかんです。 どんなアイスを作ろうかなとアイデア練ったりするのもいいと思うんですよ。 氷魔法なら最初はシャーベットから始めたらよかったのでは、と思わないでもないですが。 作中のアルメは商売に対して真摯にとりくんでいて、そこもいいんですよね。ポイントカードつくったりするあたりは、たしかに日本人ぽいアイデアかもしれませんが、べつにそこに無理やり転生要素入れる必要ないので、アルメに商才があったってことにしたらいいんですよ。 店頭に出ているとき…というか普段の髪型がアップスタイルなのもじつは好感度高いです。やはりこそこは食品扱ってる店ですものね。 氷魔法を有効的に使えていて、このあたりは違和感なく楽しく読めました。 ファルクの方に関しても、無理のない設定に思えましたし、好感の持てる男性ですよね。 礼儀正しい男性はいいなぁ…というのはわたしの好みではありますが。 過去の心の傷を抱えて、それでも腐らずがんばってきた様子にも、ちゃんとした人だなと思えるしね。 アルメにしてもファルクにしても、生きたキャラクターとして共感も持てるし、好意ね持てます。 この先ファルクはどんなふうに本来の自分をアルメに告げるのかとか、お互いの「好意」がどのように恋心に変化していくのかなど、楽しめる要素がちゃんと用意されているので、良作だと感じました。 令嬢ものではない、ごくふつうの庶民もの、というのも新鮮。 魔法に関してはもうちょっと説明がほしいところだけど、これは後々明らかになりそう…かも? 転生の時に現れた女神とやらが、今後現れるんでしょうかね? でなきゃ転生の意味がほんとにないんですが。 白鷹ちゃんアイスはめっちゃひよこですが、そこはそれ、可愛いですし、これは素直に食べてみたいと思いました。ごくふつうのミルクアイスってのがいいですよね。 方向性は今のところ不安定ではありますが、絵も綺麗だし、ヒロイン・ヒーローともにとても良い人なので、読んでみてもいいコミックなんじゃないかなと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.10.04 22:00:05
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