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カテゴリ:コミック感想
おもしろくないわけではないんですよね…絵もかわいらしいので。 ただ、どうしても「漫画」としてすごく読みにくい構成になってしまってるんですよ。 ヒロインのメラニーの引きこもりというか人見知り具合も、なんでああなってんのかよくわかんないんですよね。だって家族に愛されてるじゃん?悠々自適の引きこもり生活させてもらってる弊害といえばそうなんだろうけど。 まあそれでも、メラニー自身に不快感ってのはそれほどはありません。 ただべつにいい子でもないし、魅力的なヒロインってわけでもないです。きっとこれから人として成長していくんだろうという、いわばヒロインの成長物語として読めば、それなりに面白いかもです。 ただねー・・・ これ、漫画としての描き方がちょっと悪いんですよ。 冒頭のカラーで未来先取りシーンをやってんですが、あれみて、先が気になるってあります? 正直、あの1ページだけで何が言いたいのか、さっぱりわかんないんですよ。 そして本編スタートで「現在」 ここもよくなくて、無駄にページを浪費してるんですよ。で、ヒロインのメラニーは登場してない。 そもそもヒロインは冒頭からーで登場してはいるけど、あれだとヒロインの名前もわかんない状態なんですよ。読み返して冒頭に戻って、ああ、あれば主人公ふたりなんだな、とわかる。 これって未来先取りシーンとして機能してます? ともあれ。 本編の冒頭、パーティーシーンが繰り広げられてるんですが、黒吹き出しの台詞ばかりなんですよ。そしてそれ、ただの「説明」でしかなく、その説明されている登場人物の「顔」がよくわかんないから、ここ、「漫画」として機能してないんですよ。 で、いじめっこ?女がヒロインのメラニーの悪口をいってるだけで、そのメラニーがどうなったかという説明をよくわかんないモブ男が暴露するんですよ。 で、ここでメラニーに「現在」に行くと思うじゃないですか。 ところが、「過去」に飛ぶんですよ。過去の「婚約破棄劇場」が始まる。 その流れもテンポ悪いったらないんですが、その婚約破棄が終わったかと思ったら、また「過去」に飛ぶんですよ。 メラニーに出生とお家事情…… そしてまたちょっとむかしの「過去」の学園のひとこまで… そしていきなり「現在」のメラニーがめそめそベッドで泣いてる?シーンなんですよ ここにいたるまで、めっちゃ時間かかったし、この「現在」のシーン、つまり家族に慰められてるシーンなんですが、これも「説明」しかないんですよ。 さらにおかしなことに、この家族が慰めという名の「説明」をしてるシーン、メラニーはベッドでしくしく泣いてるのかと思ったら唐突に 「私、お部屋に戻りますね」 といって部屋を出ていくんですよ? えええ? ベッドで泣いてたからてっきりメラニーの私室かと思ったら、なんか居間?らしきところに家族全員移動してるんですよ。 読み返しましたが、メラニーが起きてみんなと一緒に居間?に移動するシーンなんてないんですよ。 さらにおかしなことは続いて、メラニーの叔父が魔法学校に勤めてるんだけど、助手をしないかと誘ってくれる。 で、ですね? その助手説明されて、メラニーは「承諾」してるコマってないんですよ。 なのにページめくったらなんか床にはいつくばってレポート?書いてるシーンなんですよ。 いや、なにこれ? で、また回復薬をつくったぞーの後にいきなり過去に飛んで、叔父に連れられて学校に到着して「この研究室を好きに使っていい」と説明されるコマが続くんですよ。 逆ぎゃくぅぅぅぅ まず、叔父に連れられて研究室を自由に使わせてもらえることを喜び、それから回復薬をつくって叔父を喜ばせよう、レポートしあげるぞーっにしてくださいよ。 わっっっっっかりにくいんですよ!!! その後もそうなんですが、不必要にコマを消費してる感があって、それ要らんやろってシーンがすごく多い。 あとよくないのは、各キャラの「モノローグ」の使い方です。 これは話の冒頭からずっとそうなんですが、 メラニーのモノローグ、クインのモノローグ、叔父のモノローグ、が混ざり合っててわかりにくいんですよ。 いや、わかりますけどね? さっきまで宮廷魔術師のクインがモノローグでなにやら思考してたのを長々風景に重ねて連ねていたと思ったら、次はメラニー… ページをまたいでモノローグが区別されてるとはいえ、やたらと「説明」モノローグなので、わかりにくい。 さらに良くないのは、レポートや背景といった、ごちゃっとした「絵」の上にモノローグや説明をかぶせてしまっているので、すごく読みにくいんですよ。 筆記体かなんかの文字列がザーーーッと並んでいるレポートの上に、叔父のモノローグ。 悪いことに、建物の素材絵の上にも叔父のモノローグがあるんですが、建物の「線」って基本縦線じゃないですか。その「縦線」の上に叔父のモノローグが「縦書き」で乗っけられるんですよ。 ものすっっっごい読みにくい。 魔術師クインのモノローグもそうで、メラニーがレポートに描きこみしてる絵のすぐ横に「クイン」のモノローグがはさまれる。 クインもモノローグ多いんですが、そのあとも背景の上にことごとく重ねてモノローグモノローグ、なんですよ。 とにかくこれ、「漫画」としてすごく読みにくいし、かつまたそのモノローグが情報として必要かっていうと、それほどでもないんですよ。べつに「今」語らなくてもいいことだし、場合によっては重複すらしてるので、ページとコマの無駄でしかない。 柄はうまくちゃんと動きのある絵も描ける方なんですが、どうも漫画表現が微妙なんですよね クインが叔父に会いに来るシーンがそうなんですが、 「教授、それはなんですか」とクインが部屋に入ってきてから問うんですよ。 でも、クインが見てる「それ」がそのページにはなく、つぎのページにいたっても 無駄にクインの全身徒歩のシーンがあるだけで、回復薬の瓶にスポットがあたってない。 ここね、クインの徒歩シーンなんて、要ります? クインの全身を描く必要があるとは到底おもえないんですよ。 そしてこのページ、なんかすごくヘンなんですよ。 叔父は「ただの失敗」と慌ててますが、まずクインがいう「それ」がその一コマではわかんないんですよ。 そして「勝手に触るな」と止めるんですが、そのシーンもわかりにくく、クインの肩をつかむでもない。そして叔父の背中になぜか羽が生えてる?とおもったら、その下の…右下にメラニーの横顔がある。あ、メラニーの被ったフードかとやっとわかって、その横にクインのあっぷ。ヒロイン・メラニーの方に目をやってるかと思ったら… なんでここだけ、ぎっちぎちにコマを詰め込むの? ほかで無駄なコマ使いしてるからこういうことになるんですよ…としか。 わるいことに、メラニーの存在に上の全身徒歩ページで描かれているかとおもったら、次のページの下になってから、なんですよ。 え、目線、メラニーに向けてましたよね? いやほんとね、なんつーか、「漫画」としてすんごい読みにくいんですよ。 もったいないと感じましたね。 編集さん、指摘しなかったのかな? あとこれも、「婚約破棄」はなくてもよかったと思いますよ… それほど必要性は感じません。まあ、のちのち出てくるんでしょうけどね、元婚約者。 話の大枠自体は悪くないというか、そこそこおもしろいかも、と感じられるんですよ。 正直、わたしの好みのヒロインではないし、話も好きではないんだけど、「つまらない」と断じてしまえる内容ではありません。 うじうじした引きこもりのヒロインが得意分野を発揮していく話なんでしょう。 最初から溺愛が始まるのではなく、ちゃんと「弟子」からのスタートというワンクッション置いているので、ふたりが惹かれあっていく様子も丁寧に描かれるだろうと思います。 絵自体はとてもうまいので、魔術師もかっこいいし、他のキャラとの区別もつきます。 ただ、ほんとね…上でつらつらかいたように、とにかく漫画の構成が微妙なんですよ。 もうちょっと文章を削って要点だけを書いて、説明してほしい。 台詞の大半が「説明」なので、その点はすごくつまんないです。説明書を読みたいのではなく、キャラ同士の「会話」を読みたいんですよね… てなわけで、面白くない話ではないとおもうんですが、むだに文章読まされる点、覚悟しておいた方がいいです。それか背景に紛れ込まされたモノローグはいっそ読み飛ばすという選択をしてしまう方がいいかも。そのくらい、とくに必要性は感じない「モノローグ」だと感じました。 ちなみに副題はスルーしました、タイトル。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.12.08 22:00:04
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