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カテゴリ:わたしの笑顔
カラフルな春色の季節なのに
景色は灰色のファインダーを通して見える。 桜の花の蕾も堂々と咲くことが 申し訳なさそうに膨らんでいるかのようだ。 お花見の準備でにぎわうはずの名所も どこか寂しげで閑散とした空気を感じる。 美しいものを美しいと感じ 楽しいことを楽しいと感じる そんな感情までも失くしそうだ。 忘れもしない あの震災の夜のことを・・・。 停電で真っ暗闇の夜 ラジオから聞こえる情報に動揺し 恐怖と不安で身体を震わせ涙を流した。 余震の強さにあわてて外に飛び出した深夜 ふと夜空を見上げると満点の星空。 その美しさが悔しくも心に染みた。 「この地球上で起きた惨劇を知らず 夜空の星はこんなに輝いている」 「どうなってしまうんだろう・・・」 「この世にやはり神様はいない・・・」 星空に嘆き悲しんだ凍える寒さの夜。 あれから例年の3月には降るはずのない 冷たい雪が3度も降った。 底冷えのする体育館での避難所生活の方々を思うと 非情な季節のいたずらを恨んだりもした。 着実に月日が経過し季節は巡るのに 心は職場が崩壊したあの日から止まったままだ。 朝からバタバタと大きな音を立て 上空を何機も行き来するヘリコプターの音。 「頑張ろう!」「頑張らければ!」 心を強く奮い立たせようとすればするほど 心が萎える。 「がんばれ!」の四文字の言葉が こんなに重い言葉だなんて知らなかった。 震災から1カ月。 私の指の骨折も完治しているだろう。 怪我を理由に甘んじてはいられない。 現実を見つめた次の一歩が踏み出せない。 再就職先を探さなければ・・・ いやボランティアに行くべきだろう・・ 義母の要望の答えを探しに行くべき? 心の葛藤の先に見え隠れする本音。 私はやはりダメなやつだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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