私訳・源氏物語

2017/03/06(月)22:10

間・行間

クラシック音楽(25)

モーツアルトはサービス精神旺盛で、お喋り好きの商人のようだ。 聞いていると疲れる。バッハは使いまわしの名人。 恨み事や愚痴もたくさん言ったのだろうな。ショパンは優雅なロマンチスト。 感傷過多で、ちょっと鼻につくけど。ヘンデルは上品な紳士で、ハイドンは武骨な老人かな。ヴィヴァルディは元気で陽気な青年。 そんな感じがする。しかし今ではもう、バッハも息苦しくて聞かなくなった。 日本での有名どころの音楽も、最近は聞く気がしない。 いい曲は多いのだけれど。★佐藤豊彦の奏でるリュートを聴いていると、彼の持つ音一つひとつの色彩と その音と音をつなぐ「間」が、音楽という細胞をどれほど満たしているか、しみじみ感じる。特に音と音の間にあって、音のないわずかな時間。そこにこそ音楽の味があるのではないかとさえ思う。文章も同じだ。言葉や表現のきらめきや色合いはもちろん大事だが、 「行間」から立ち上る品格、ユーモアや優しさ、力強さ。 それこそが筆力ではなかろうか。

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