ゾンビは実は我々の目指す羨望の生物
いきなりステーキでも生肉に限りなく近づくのを夢想する。
レア?とんでもない、ブルーレアだ。
まだまだとんでもない生肉の次に限りなく生に近いブルーで今度サーロインステーキを注文するつもりだ。
生肉がウマソウだからに他ならない。
私はゾンビだ。
そうそうゾンビマスクも注文した。
生肉に近いブルーのステーキを食べる。
ゾンビになったように。
生肉には血が豊富に含まれている。
なんでエスキモーは生肉を食べ血を補給している。
私もゾンビみたいにほおばりたい。
しかし、昔真実のバンパイアという本を読んだ。
アメリカの超心理学者がマジでバンパイアの調査に乗り出した結果、本当に存在しているらしい。
彼等は一般的に年齢よりだいぶん若く見える。
定期的に人間の血を提供してもらっているそうだ。
中には何百年も生き続ける者もいるという。
私もかつて事故で死んだ友達の肉を食べたいなと思うこともある。シャブシャブにしてタレにつけてウマソウに。やつを食べることに優越意識がくすぶる。勿論一過性なものでマジには考えない。
私は沢山の人間に出会い接触してきたが大なり小なり人間には異常性がある。
しかし、なにかの拍子に異常性の回路が開いた時、人間はゾンビ化するのだ。
セックスもある意味異常性がある。
理性という仮面を被り日常を送る紳士淑女がだ丸裸になりあそこを交わり嗚咽するなんて客観的に見て人間の業を端的に表している。
いやいや理性と本能をかけ備えているのが人間だけにケダモノ穢れと恐怖の代名詞であるゾンビが、ここまで人気が持続し崇められているということは「我々はいつかゾンビのように人に噛みつき肉を貪り食い荒らす」ことをどこか潜在意識に人類の共通無意識として持っていないだろうか?
ゾンビは我々のもう一つの自覚してない原始的願望であり、また羨望なんである。
我々の無意識の投影なのであるとは言いすぎだろうか。
私は今ゾンビにはまっている。