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水彩画紀行 スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

カスピ海の国アゼルバイジャン

アゼルバイジャンのある日

毎夜、時には睡眠4時間で仕上げた仕事が、ようやく一段落。

さて、今夜はどこで食べようかと、バクーの街をぶらり、ぶらーり。


この国には、まだ、宣伝と言う言葉がないよう。

バクーの地図を探し回るがなかなか手に入らない。

まだ測量されていないのでは?

伊能忠敬を呼んでくる必要がある?

背景は、ソ連時代、地図は機密文書扱いだったこと。

地形を知られないよう、長い間、長距離列車は夜行しかなかった時代。


ともあれ、旅行案内の本も、旅行代理店も見当たらない。


「ベンガル湾」という美味しいインド料理屋も、

植木職人が飾ったような面白いサラダ料理のグルジアレストランも

暗い路地に名前の看板がポツンとあるだけ。

倉庫の入り口のような、ドアを開けるとびっくりする空間が広がる。


そこで、好奇心の塊りの僕は、片っ端から、ドアを開けていく。

気の良いこの国の人々は、ようこそと店内を案内してメニューを見せてくれる。

時には、オーナーまで挨拶にきてくれたり。

エジプトの洞窟をテーマにしたレストラン クレオパトラも歌付の

食事が楽しめる。

リクエストしたら、歌手はフリオイグレシアスのナタリーを絶唱した。

応対はアゼル美人のウエイトレスさんとロシア系のウエイトレスは オルガ嬢。

5%しかいない、ロシア系の女性は、色白なので、すぐに判別可能。

ピカソの最初の奥さんと同じ名前だねと言うと笑っていた。

そして、今夜、また、そんなにして、おもいがけない店にであった。

民族音楽にあわせて、手を伸ばしたトルコダンスを客が踊るレストラン。

ハーレムからやってきたようなへそだしのダンサーも踊った。

ひとしきり音楽を聴いてると、

マリリンモンローのような妖艶な女給さんが来た。

描いてると、隣席の家族から声をかけられ・・・・

結局、髭の男ら3人を描かされた。

髭の男の肖像画は、描くには描いたけど・・・・、

気が進まないので、掲載を省きます。


帰りにいつもの地下のカフェへ。

カウンターのイラダ嬢が、今夜はなぜか悲しい顔をしている。

そばにいた少女を描いていると、マスターが言う。

この男が明日からモスクワに行ってしまうから、一枚描いてくれという。

いつも、黙々と酒を飲んでる用心棒と思っていた男は、なんと泌尿器科の立派な医者。

イラダ嬢は、別離をかなしんでいる彼の恋人だった。

みんなをていねいに描き、ついでに隣の親爺まで描いてあげた。

ワインをおごってくれたので、みんなで記念写真を数枚。

彼はモスクワに彼女の絵を持っていくとうれしそうに

手をつないで夜の街に消えた。

今夜の出費。

へそだしダンサー付き、民族音楽料理と麦酒が〆て、960円。

長居したディスコ付きカフェのアジェルバイジャン麦酒 フルダランが180円。

最初のころは、一桁間違えているのではと思ったが、もう慣れてきた。


今日はひさしぶりの休日。

知らない街に住み始めて、楽しい街の散策。

どこで、だれに出会うのかな・・・と。

休日の噴水公園は、日向ぼっこの人たちにあふれていた。

走り回る子供達を描いていると、たちまち囲まれてしまった。

5人ほど描いてたら、アジェルバイジャンのオバタリアンまでやってきた。

私を描けと催促。 命令口調。

どっかと腰を下ろして動かない。

気乗りしない絵は、似ないので、ややおかんむり。

頬のかたちが、多少、違うという。

知るか!

ただで、20歳も若く描いてあげたのに。

オバタリアンの習性には、国境がない。

国を越えた文化交流がすでに進んでいる。

ふと、100匹の猿とかいう研究論文を思い出した。

孤島に住んでいる猿が、ある日果物を洗うことを覚えたとする。

100匹が、洗い始めると、不思議なことに、交流のない、

他の孤島の猿も、洗い始めると言う。

日本に最低300万のオバタリアンがいるとすれば・・・、

おそろしい事ではあるが、

その先端を走っている高度に洗練された習俗が、

世界中に蔓延するのも・・・・・・

やむをえない。

ちょっと、言い過ぎたかな。

ごめんなさい。オバタリアンの方々。


と言っても、気にすることはありません。


この方々の良い点は、

自分を決して・・・・、

オバタリアンとは思ってないこと!


ともあれ、子供達は、ほんとうに可愛い。

オバタリアンとの遭遇でやや消沈した心も、

子供の笑顔が、すぐに回復させてくれた。




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