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水彩画紀行 スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

恋人たちの季節

カスピ海の街を飾ったライラックの紫の花が地面に散り敷いている。

リラ散りぬまぶたに栄華残しつつ


春が突然やってきたと思っていたら、あっと言う間に、もう初夏。

緑の木陰の石畳のいたるところに、テーブルが置かれ始めた。

そんな屋外レストランが、いまとても心地よい。

街は、夜9時ごろ日が暮れるまで、若者たちにあふれはじめた。

若い女性群も、ライラックの花のように鮮やかな薄い夏衣をまとい始めた。

仕事にいくタクシーの中からぼんやり外を眺めていても目のやり場に困らない。

黒い二重まぶたの長いまつげの起伏のある顔立ちの女性群は、

何を着てもさまになる。

胸がゆたかで、お尻は後ろにプリッと突き出ていて、子供が座れそうな人もいる。

今日、一日、技術文書の指導をした子持ちの独身技術部長も超美人。

マライヤキャリーの舞台衣装のような真っ赤な薄着のドレスを着て登場。

違うのは、「ここはこう書き換えるように」といっても、」

決してすぐにはうんと言わない。

アゼルバイジャン人特有の頑迷な鉄の魂をもっている。

アイアンレディと言われたサッチャー首相も舌をまくほど。

説得しているうちに頭痛がしてきて、水入りとなった。

アゼルの家庭料理が食べたいといったら先日家に招待してくれた。

一人で行くには、怖気づいて仲間とふたりで訪問。

絵の好きな息子に絵を教えたりしてなごやかに歓談。

その時は、こんな綺麗な人がどうして離婚したんだろうと思ったけど・・・。

こんな激しい女性をもらう命知らずの男性はいるのかなあ。

講義の帰りにいそいそと口紅を塗っているので、誰かいるのだろうけど。

さて、街はいずこも恋人たちの季節。

まさしく「青春の光と影」と言った光景がいたるとこにあった。

  人みなに主役の日々のありにけり青春と言う光芒の中

いつも買いにいくCDショップの陽気な店長も恋をしているよう。

たくさん買った御礼に、秘蔵のDVDをくれると言ったのに、

なんど行ってもT0MORROWと言う。

何故かと聞くとどうも自宅に帰ってないらしい。

そのわけはおのずと知れた。

最近、仕事を終えて立ち寄ると、いつもこんなクレオパトラの娘がいる。

瞳の大きなカスピ海美人。

これ以上瞳を大きくしようがないと言うほど、瞳が顔の主体になっている。

絵を描いてプレゼントしたけど、とても描きやすい。

この女性がCDを買うわけでもないのに、いつもいる。

やや太って陽気なだけがとりえの彼にも、恋の季節が訪れたよう。

こんな大きな瞳に見つめられて、何か言われたら・・・・。

誰もNOとはいえないだろう。

僕も、そんな瞳のとりこになった。

ほんのしばし絵を描いている間だけ、幸せなひとときでした。

   無心てふ瞳見つめて春の夢


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