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水彩画紀行 スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

俳句を始めたい方

俳句の楽しみ方、味わい方について述べてみます。

  まず、師匠中原道夫氏より受けた秘伝を少し。

 ごく当たり前の誰でも思っていることを、うまく表現するととてもいい句になるという秘伝です。

  白魚は誰もあのかそけき肢体をご存知と思います。

  皆さんはそれをどう表現されますか。

  師匠は、こう表現されました。

     白魚は魚たること略しけり  

  こういうのを言い得て妙と言うのでしょうか。

  あるいは逡巡する気持ちをうたった句

     飛び込みの魂ひとつ遅れけり

  

  そこで僕が作って褒めていただいた句は


     岩牡蠣は内装に気をくばりけり

  言いえて妙なる黛まどか嬢の作品は

     前書きも後書きもなし曼珠沙華

  突然咲く彼岸花をとてもうまく表現しています。

  そしてこの句はもうひとつ裏の意味があります。

  わかりますか。

  ヒントは曼珠沙華は墓参りの頃、咲く花。

  そう。死も同じように突然やってくるという意味を潜ませている

  上手い句です。


  この方は、単身でスペイン巡礼の道を歩いたり、今は韓国の巡礼路を

  歩いて芭蕉のように俳句紀行を行っておられます。

  美人と言うだけでなく行動力のあるとても素敵な女性です。

  俳句を始めたい「若い美人の」女性はぜひ彼女の俳句結社「東京ヘップバーン」へどうぞ。

  狩などの「美しくはないけど実力のある先輩の方々」

  あまりいじめないでくださいね。

     もうもどろうか曼珠沙華つづく道

  これも花に見とれて歩いてきたけど、あまり行くと黄泉の国へ

  誘われそうでこわくなったという意味のある句

  この句は下記の結社で出会いました。たしか鹿児島の才女殿の投句。


  昔、沖、狩、童子の猛者の方々が結社を越えて、水天宮界隈の居酒屋で

  句会を開き、喧々諤々の句会を開いていました。

  とても楽しい勉強になる句会でした。結社によって意見が違うから

  おもしろかった。

  落ちが必ずあるうまく句だけど、うまくまとまりすぎて優等生風の「狩」

  何を言い出すか解らない野武士風の「沖」やその他の猛者連中の、

  句も飲みっぷりも豪傑の方々。

  結社を越えた句会ができたら、いつでも参加したいのに・・・。

  あの頃の句会が一番楽しかった!




能村登四郎さんの結社「沖」には、素敵なお弟子さんがたくさんおられた。

その中の一人鈴木鷹夫氏の句集は俳句の作り方を学ぶ上でとても参考になった。

どうしたら、このように表現できるかを考えてみた。

この時だけは、俳句を縦にしたり横にしたりして分析してみた。

私なりの分析結果を、紹介してみます。

みなさんも、これに習って俳句を作ってみると、いい句が浮かぶでしょう。

古風だけど、俳句を作る基本のようなものが解るはずです。

基本的には,多くを語らないこと。

読者が情景に思いめぐらす余地を開けておくこと。

そうすると、自ずと余情がふくらむ名句となるでしょう。

右側は、それにヒントを得て、実作を試みた僕の習作やコメントです。 
  
       1) 食べ物と, 場との組み合わせで情景を限定する。
      
        東京に鴨の来る日の塩煎餅   → 句ができるまでの静けさ紅梅茶

        沖に雨烟れる鰺の叩きかな         川桟敷鮎ひとりづつ配られる

        葛切りをほめたる街の夕日かな       塩昆布ワープロを打つ背に毛布

        白桃の冷ゆるを待ちて方丈記

        あんこう鍋はこび畳のなりにけり
        雨かくも細くて杣の貝割菜

        どぶろくや炉に七人の膝頭

        鮎三匹皿によりそう細月夜
       
       2) すれちがった人, いあわせた人に場を語らせる
        
        だんまりの客ゐてつひに雨月かな   → 落胆

        山の地図に三人額よせて秋      → 心のはずみ

        踊り子のほてりが過ぎぬ杉の闇    → 艶

        風連れて竹生へ渡るみ水仙売

        夕蝉の老人けむるごとくかな

        牡丹見る人それぞれの日暮れかな
        
       3) 音を見逃さない。
        
        遍路杖倒れてひびく稲の花

        昼酒の利きや湖北に竹伐る音

        厠もるだれかのくさめ杉の花

        風呂吹きの残りがさめて鳰の声

        伊賀線がひびきてとおる寒雀

        
       4) 色, 光, 烟を活かす
        
        大津絵の朱の美しき寒暮なり

        藁灰の芯のくれない北近江

        水無月の戸の隙間より弥陀明かり

        凍鶴へ何処よりくる薄烟
        
       5) 所作で何かを語らせる。自然体の生活感覚
        
        寒灯の下の落雁まだ食はず   → 寒さ

        冬ゆうやけ頬杖をもうはづさねば → 長い時間の経過

        杖の顎のせてみ雀の恋見おり   → 退屈さ, 老い

        仰ぐ時人は瞬く杉若葉      → 空のまぶしさ

        花桐や朝刊の香を脇ばさみ    → 爽快さ

        夏惜しむ目を惜しめよと遠峰雲
        
       6) 発生した小事に別のものを語らせる
        
        受付を濡らして秋の山の雨

        琴爪のしまいわすれてある寒さ

        落石の車道にひとつ閑古鳥

        鈍行のなかなかたたぬ花の駅
       
       7) 想像

        鴨の羽拾へば天に羽搏つ音
        
       8) 簡潔な表現
        
        追伸に漬梅のこと叔母のこと

        枯葎日も簡潔をきわめけり

        老梅の一途の白のけぶるかな

        欝の日は欝をたのしむかいつむり 

    どうですか。自分でも俳句を作ってみたくなりませんか。

 


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