オランダでも国民投票で否決されたようですが、今まで国民投票で
『憲法の批准が』可決されたのはスペインだけという政治的な側面と、
昨日も書いたような経済的な自由裁量を求める(実際にはユーロ参加
を決めてる時点でその自由は喪失しているけれど)経済的な側面が有る
ように感じます。
政治の現場にいる議員達はどの国でも(イギリス以外は)、EU憲法を批准
してユーロとしての結束を高めた方が、多少の経済的成長率や自由裁量
といった制約を受けたとしても、統合による総合的なメリットの方が大
きいと判断していると思われるのですが、一般国民レベルでは、
『ほんとにそうなん?』
と疑問の声を投げかけているところなのでしょう。
(ドイツその他の国々は議会でEU憲法批准を済ませている。)
で、そのイギリスのユーロ不参加という政治的・経済的判断がどのよう
な結果を現在の所経済的にもたらしているかという優れた記事がこちら。
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ヨーロッパ通貨統合により失われたかもしれないもの(bewaasさん)
ECB(EU全体)の金利と英国銀行の金利の変化とその差や、結果として現れ
て来ているGDP成長率や失業率の対比表など、非常に参考になります。
EU統合の意味は経済面だけに留まりませんが、その経済面を無視しては
うまくいくものもいかなくなる可能性が残ります。ただし既に批准作業
は継続しているわけで、憲法の内容はほぼ変わらないまま最期の一国で
可決されるまで国民投票が繰り返されるのでしょう。(憲法の内容まで
変えてしまうと、批准済みの国でも再度批准し直しが発生してしまう為)