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テーマ:政治について(19773)
カテゴリ:日記のようなもの
エジプトが注目の的となってますが、軍隊が中立を守ると宣言した事が大きな影響を及ぼすと見られています。
中東情勢の優良参考サイト:『中東の窓』 現政権による強制的な弾圧が封じられてしまったのですから。 軍隊というと日本ではネガティブなイメージが先行しがちなのですが、なぜか海外では、特に後進国では、圧政者に対抗して民衆に味方してくれる正義の味方みたいな存在になっている事があります。 タイは特殊なケースなのですが、政治が自浄できなくなると軍隊がクーデターを起こすというのが日常茶飯事となっています。 さらに、軍隊に全てを任せてしまうとミャンマーみたいになり、さらに進んでしまったのが北朝鮮の様な独裁国家でしょう。 民主化を求めて、という説明がされているのですが、それは副次的なものです。 例えば今回のエジプトで、ムバラクを追いだせたとして、デモに参加していた人達が求めていた雇用が増えるかとか、経済が良くなるかというと、未知数としか言えません。 むしろ不安定な時期が続けばそれだけ周辺諸国を含めて地勢的なリスクも高め、端的には原油高という現象から食糧などの物価高を招き、自由を手にしたけれども安定は手にできなかったという事態に陥る可能性は低くありません。 次期リーダーとして目されているエルバラダイも、民衆に誠実ならば、そういった点にも言及していて然るべきなのですが、今はそんな事を云ったら民衆の熱気に水を差すだけですものね。 原油高は、デモをしようが安くなるものでもありません。自国通貨が安くなれば、それだけ高くなるだけのものです。例外は自前で賄える産油国だけ。そして新興国経済が減速すれば、先進国経済も減速します。 たまたま日本は円高が衝撃を吸収してくれているので騒ぎになっていませんがね。 日本の国会の様子を報道から見聞きする限り、下らない日々が続いてます。リーダーシップをとらないのがリーダシップだというような動きが目立つのですが、経済も民主主義もそれなりに安定し続けている日本でこの有様なのです。 民主主義に理想を抱き実現する事に意味が無いとは言いません。 がしかし、オバマ政権の誕生からこれまでをも含めて、中東現地の人々が民主主義に幻想を抱いているのだとしたら、大きな政変の後にさらに大きな混乱の時期が続くような印象を受けています。 どうしてそう言えるのか? 民主主義は根本的に、経済成長とは無関係だからです。 それは失われた二十年を体験してきた日本人なら痛感している事では? エジプトの報道を見ていると、歴史の変換点という大きな節目に興奮を覚えはしますが、過大な期待は失望につながり、失望は社会的不安定さに直結します。ムバラクを追いだした後の方が、その意味では怖いのです。 政治的権利と経済的繁栄とは車の両輪とも言われますが、個別の存在でもある事を忘れるべきではありません。エジプト以外でも似たような動きは起こっているようなので、「政体は変わったのに・・・」と次なる標的を追い求め続ける動きが連なっていくと、どうなのでしょうね。 安直にテロリストの巣窟になるとかでもないでしょうが、原油が150ドルとか200ドルとかいう世界につながっていく可能性は頭の片隅に置いておく必要があるでしょう。 民主主義とは、民が主役となる政治です。つまり今回の民主化運動を呼び掛けている若者達は、その後の社会や経済の姿を予め描いておく必要があるのです。まぁ、模索しながら築いていくしかないのですがね。 (今回の動きの主体を軍のエリートだとする見方もあるようですが、彼らにこんな急激な変革は起こせなかったろうし、数十万人規模を動員する国家規模の変動が起こせたとも思えません。どちらかと言えば、事態の収束に向けた勢力間の調整において存在感が強まりそうですが) 日本で自衛隊が政治の行方を左右するような事態は考え難いですが、こんなものの為に民主主義があるとも思えないのですよね・・・。 ・住民投票での外国人投票権は「合憲」 政府答弁書 ・国会での虚偽答弁の責任は「内容次第」 政府答弁書が無責任に… 一票の格差とかもそうなのですが、「なぜ民主主義なのか」とか「与えられた権利をどう行使するのか」といった根本的な問いかけをする事が、民主主義の先にあるものを見出すのに必要な作業なのではないかなと。 あと、こんなのも何気にすごいと思います。 ・藤井氏、15億円支出の署名押印「知らない」 これは二つの可能性しかありません。 本人が忘れたかとぼけているか、要は嘘をついている可能性。 もう一つは、他人が藤井氏の署名と押印を偽装した可能性。 根本的に、藤井氏が嘘をつく必要性はありません。 なぜなら、15億円が振り込まれた先は藤井氏の政治団体ではないのですから。 すると必然的に、残る可能性は一つとなります。 形式犯だ云々とかまだ云ってる御仁達が世間にまだまだいますが、これは立派な公文書偽造ですよね。おそらくそれだけに留まりませんが。 そんな嘘つきが話題の中心に来るような政局、いい加減に卒業してほしいものですがね。 まぁ、その塵屑が片付いてもまだまだ先は長いですけど。 ではまた。 ========== 2/2追記 ・大統領支持派と反対派のデモ隊が衝突という記事が出ていましたが、真相もともかくとして、大統領の次期選挙への不出馬というカードだけでは落ちつきそうにない情勢ですね。 反対派が要請している4日までの退陣が実現するかどうかが一つの大きな分かれ目。 そしてサウジはどうか不明ですが、むしろ中国の方が微妙です。今すぐという話では無いにしろ、中東でドミノ倒しが実現してしまった後ならば、中国共産党政府も弾圧すれば良いというだけの話では無くなってしまうのですから。 ・中国、民主活動家を拘束 大型連休中の連携を警戒 そしてイスラエルも当然、この波の影響を受けます。 ・イスラエルは「ムバラク化」する恐れがある トーマス・フリードマン それではまた。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.02.03 00:59:47
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