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テーマ:恋愛について(2607)
カテゴリ:恋愛問題
結局、昨日までにノサカさんから
「今日のデート」について、何の連絡も来なかった。 「万が一3日がNGだったら、早めに連絡します」と、 言われていたが、彼の「早め」が一体いつを指すのかも不安だった。 昨日から浮かれモードに入っていたリコは、きっとこの浮かれぶりに反して ドタキャンという結末が待っているような気もしてきた。 プレイボーイたるもの、ジラのもすテクニックの一つなのだろう。 この「やきもき」も久しぶりに味わう。 お~い、ノサカさん、忘れちゃったのかよ~ すると、半分諦めかけていた終業時間30分前の17時頃、 ケイタイにメールが入った。 ノ、ノ、ノサカさからだぁぁぁ!!!!!!! From:ノサカ Subject:無題 おつ。今日は大丈夫ですか?何時頃に上がれる? 場所はどうしましょうか?よければ、この前、行こうとして休みだった あのエスニックの店なんかどう? さすが、ジラしの魔術師、ノサカさん! しかもリコも実は前回のリベンジとして この店を提案しようと思っていたのよね。以心伝心。 「19時に店の前で」 ということになり、急いで帰る。 店までは、リコは徒歩圏内。ノサカさんはチャリ圏内。 帰宅して、メイクをリタッチ。すると、間もなくして、ノサカさんからの電話。 「ノサカです。この前みたいに店閉ってるのもイヤだから、店確認してきました。リコさんの通り道で待ってるんで、早く来てね。5分以内だよ。」 ちょっと親しくなった間柄への言い方で、リコの尻尾はもう振り切っていた。 キャイ~~ン。 不運なことに、この時間帯、下りに上りに貨物にとなかなか踏み切りが開かない。 すると、またノサカさんからの電話。 踏み切りの向こうにケイタイを持ったノサカさんが こっちを向いて手を振っている。 もう、溺死。 踏み切りが開いたと同時に小走りなリコ。 あーん、やっと彼の元に行けた。 「リコちゃん、まず最初に謝らなければいけないことがあって・・」 え゙? なに? 急用ができて1時間しかないとかそんなこと言わないでぇ。 「・・実は、プレゼント用意できなくて。『手袋』にしようと思ってこの辺の店に行ってみたんだけど、クリスマス商戦に出始めるのか、まだ店に置いてなくってね・・。こっちはやっぱり暖かいってことなのかなぁ?とにかく、手ぶらでゴメン」 プレゼント? いいんです、いいんです。 そんなの要らないんです。 今日の「この日」が充分にプレゼントだって! ・・てなことは、恥ずかしくて言えなかったけど。 ノサカさんからのプレゼントなんて想像もしてみなかった。 なんてイイ人なんだ。律義な人なんだ。 さすが、ノサカさんクラスになると、こういうコトをサラ~っとデキちゃったりするんだ。言えちゃうんだ。・・ってことは、勘違いしちゃう女もたくさん居ただろうにね。 やっぱり、罪なオトコだよ、ノサカさん!! すっかりノサカさんにヤられていた。 店に着いて、シンハーとバリハイで乾杯する。 「お誕生日おめでとう~」 何年ぶりだよ?こういうのって。 一人で切り盛りしてるこの店の料理が遅いことも、 オーダーをなかなか取りに来てくれないのことも、 全く気にならないどころか、このままでもよかったくらいだった。 もう、リコはおかしなことになっている。 ノサカさんの大失恋話、お互いの結婚観、趣味の話・・・ 興味のある男を前にすると、どうしてリコはこうも饒舌になるのだろう。 つくづくわかり易い自分に笑えた。 店が閉店する23時過ぎまで、話が尽きることはなかった。 「今日はお祝いだから、お財布はしまって! ・・じゃあ、そのお金は次回ってことで」と、リコが差出すお金を拒む。 そして、ノサカさんが言った「次回」と言う言葉を幾度となく自分の中で確かめる。この「ちょっとした言葉」にすがりつこうとした。 自転車を引っ張りながら、リコの家の前まで送ってくれたノサカさん。 「11月はなんかかんだ、やっぱりこっちに来る機会が多いと思うよ。また帰って来た時には連絡してみますよ」 明日の朝、彼は大阪に旅立ってしまう。 大阪のような都会では色んなことがあるだろう。 「せっかく、お近付きになれたのに、残念ですね」 今のリコが言える精一杯の言葉だった。 彼とリコにどんな縁があるかわからないが、 36才3日目は想い出に残る一日となった。 そして、カラダの中から何とも言えないステキな分泌物が 大量に生産されたような気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年11月04日 22時44分37秒
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