二代目大家の日々。

ゴッドマザーから電話アリ。
「例の３万円、夫婦で持ってきたわよ」
「あぁ、あれ…、気の毒だったわね」
「ホントよ。悪いのは全部、不動産屋なのにね」
「だから不動産屋っていうだけで、悪徳って言われるのよ！」
「ああいう素人はカモだわね」
「確かに…、私達なら、絶対に訴えるわ」
「そうよ、そうよ」

土地を購入した時の覚書で境界の位置が指定されていたから
柱の位置を確認するだけで終わるはずだったのに
不動産屋が功を焦って、ゴッドマザーが確認する前に
家屋を壊しちゃったから、境界の位置がわからなくなって大問題に発展！

隣地所有者＆ゴッドマザーは、
新設ブロック塀の中心位置を境界とすることで合意したんだけど
この問題の原因を作った不動産屋が「それは認めません」というので
隣地所有者が困ってしまって、
ウチに３万円支払うから、ブロック塀の外側が境界ということで
境界確認書に印鑑を押してくれと泣きついてこられました。
その御夫婦が３万円持ってゴッドマザーを訪ねてきたのです。

「どうだった、その夫婦」
「それが、どこから見ても人が好さそうな夫婦でねえ～」
「気の毒に…」
「こんなに物わかりがいい隣人でよかったと感激してたわよ」
「原因は不動産屋なのにね」
「ちゃんと手土産まで持ってきてさ」
「大変ね～」

不動産屋に話をするときには
隣地所有者がゴッドマザーにかけあって
ブロックは隣地所有者の境界内に全部あるということで
境界の話がまとまったということになりました。
とにかく話が収まってよかったわ。いい買主が見つかるといいですね。

「隣の土地、買わないの？」と私。
「あれじゃあ、利回りが悪いからね」とゴッドマザー。

交渉しながら、物件の利回り計算もしていたのね。
流石、ゴッドマザーです。


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