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カテゴリ:モンハン小説
顔面を覆っていた 竜鱗の剥離は加速度的にその数を増していた
しかも それだけには留まらず 頭髪と思わしき塊も 見るも無残に 抜け始めていく
剥がれ落ちる際 激しい痛みを伴うのか
否
あと 寸毫 鍔迫りの均衡が崩れれば 勝敗は決していたに違いない
痛みゆえか リヴァイアスの 僅かに緩む剣先を見逃す死渇ではなかった
その一連の動作は 一時も留まる事無く 流水を思わせるほど 滑らかである
力の接点を外され 前のめりに 激しく片膝をつく リヴァイアス
無防備な首筋に向け 死渇の容赦の無い横殴りの一刀が飛ぶ
誰もが リヴァイアスの頭部が高々と宙空に舞う姿を思い描いた瞬間であった!
リヴァイアスは自らの首筋に至る太刀筋に対し
硬質な衝撃音が 銅鑼(どら)のように鳴り響くと同時に
土煙を濛々とあげ 前方回転を行う リヴァイアスの 隙は皆無で
それこそが 死渇の凶刃から己の命を救ったのである
時折 刀身の向こうで呪詛のような苦鳴をあげるばかりである
「ぢ・・・ぢぃぃ・・・ ぢぃ」
羽虫の断末魔にも似た 不気味な呻き声であった
両者の死闘が繰り広げられる場内は にわかに静まり返り
身に降りかからぬ災事など 所詮 自らの欲求を満たす為の見世物でしかないのだ
「ひっ!!!!!!」
「キャァーーーーーッ!!!!」
顔中に走る血脈はドクドクと脈打ち 痛みゆえか真紅に染まる筋肉がせわしなく動いている
「ぎ・・・・ぎ・・・ぎさま・・・」
その手に青白く光る村正だけが 不気味な脈動を繰り返していた・・・
続く・・・・・
そうそう リヴァイアスの剥がれた顔のイメージは
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