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2007.07.30
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カテゴリ:生き物全般
昨夜羽化に失敗したアブラゼミの状態は以下の通りでした。ちょっとショッキングな画像なので掲載を躊躇しましたが、やはりここは蝉に敬意を表する意味でも、ありのままを掲載したいと思いました。

羽化8

(1)頭部左側から胸部左側にかけて色素なし。羽化したての乳白色から黄緑色の色がそのまま残っていた。
(2)左前肢は抜け殻の方に残っていた。脱皮した後の抜け殻を調べたところ、既に右前肢は壊死又はそれに近い状態だったらしく、付け根が焦げたような色になっていた。確かに昨夜22:00の画像では左前肢が残っているように見える。バランスを取るために左中肢を前面に大きく伸ばしている様にも見える。
(3)左前翅は約半分が黒く変色し、縮れたまま乾いていた。右前翅も先端部分において同様であった。
(4)今朝6時の段階では抜け殻に右前肢でぶら下がった状態であり、昨晩の状態から移動した形跡は無かった。
(5)手で触れたところ、激しく羽ばたくが、飛ぶことは適わず落下。地を這うことは可能であり、運動するには問題ないだけのエネルギーが感じられた。

羽化に失敗するセミが自然界においてどのくらいの確率で発生するかは定かではありませんが、動作緩慢なセミの幼生が地中から這い出し樹上で脱皮し、更に自らの体液の圧力を持って四翅を伸ばすために要するエネルギーやストレスを考えると、少なくないであろう事は想像できます。

今回の原因はなんだったのだろう。
(1)幼生時代に起きた障害
(2)羽化場所を求めて路上をさまよった時に負ったかもしれない傷
(3)私が連れ帰り観察したことによるストレス

(3)の可能性は否定できないと思います。羽化自体に強大なストレスがかかる上、人間がすぐ傍にいることによるストレスは相当のものと思われます。ただ、頭を出した時点で左前肢が脱皮できなかったことを考えると(1)(2)のいずれか又は両方あるいはそれ以外の原因があったのかも知れません。

 いずれにしても少なからず私の好奇心が作用していただろうと考えると、殺生な真似をしてしまったと後悔します。なぜすぐに近くの木に放してやらなかったのだろうかと。

 ただ、都合のいい話かも知れませんが、見方を変えれば私に見つかり、連れて帰られ、その命の営みの一部始終を見せることによって私の中に何かを生ぜしめるという意義もあったのではないだろうか。
 数日間飛び回って後に蟻に引き裂かれ終わる命もあれば、土の中から這い出して太陽に向かって飛翔することかなわず生涯を終える命もある。あと一歩で力尽きても、それはそれで意義のある一生なのだと私が思うことにも意味があるのではないかと。

 とにかく、今日を含め、蝉に色々と考えさせられた2日間でした。





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Last updated  2007.07.30 23:19:34
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