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メキシカン・アメリカンな暮らし

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私の仕事カウンセラー・お姑ごん

私の仕事カウンセラー・お姑ごん


私のお姑ごんは、単に「姑」ではない。
時にお節介焼きが高じて、あたかも私専任の仕事カウンセラーのような存在になったりもする。

一時期、無理がたたって仕事場でふらふらと倒れてしまったのをきっかけに、
新地へ引越し後は専業主婦に戻って、暫く外での仕事から休養をとろうと決意したことがあった。

まあ、引越しの片付けもあるし、どうせ家の中で忙しくなるだろうということもあって、夫も『休暇と思って、少し休んだらいいよ。』と声をかけてくれたのだが、体力面で休めても、精神面で休めない要素がひとつあったのである。
そう、、、なんと引越し先にもお姑ごんがついてきてしまったのである。(ーー;)

まあ、お姑ごんが訪問しに来る時期が「妙なタイミングの悪さ」というのはいつものことだから(引越しの直前・直後などなど、、、)訪問自体に気が滅入ったりすることも余りなかったのだが、仕事のことに関して口出しをしてきた時にはさすがにどっと疲れと不満がたまってしまったのは言うまでもない。


お姑ごん:『仕事は見つかったの?』

私:『・・・引越しの片付けも落ち着いてもう少し休んでから見つける予定です。』

お姑ごん:『仕事を辞める時はね、新しい仕事を見つけてから辞めた方がいいのよ。』

私:『と言いましても、ここに来るのに車で3時間半もかかりますし、、、。
それに小さな町で仕事も少ないので、ここに引っ越してきてから情報を集めるなりしても遅くないと思ったんですよ。』

お姑ごん:『近くに新しいホテルが出来るみたいだけど、ホテルで働くのもいいんじゃない?』

私:『ええ、考えておきますね。』

会話はそこで終わり、お姑ごんは部屋に消えていった。


その週末に夫と用事を済ませに行くがてら、お姑ごんも一緒に近所をドライブした。
新しい光景に皆であちらこちらを指差したり、町中を彩る壁画を見たりして、楽しい一時を過ごしたものだ。

が、後部座席で私の隣に座っているお姑ごん、、、。
近づいてきた例の新築のホテルを指差しては、『ほら、ほら、出来てるわよ!今すぐ応募してきたら?』と騒ぎ立てるのである。(ーー;)


しかも、それだけではない、、、。
私と顔を合わせる度に、『早く仕事せ!』と言わんばかりに(時に、『早く家を出ろ~!』とも聞こえるのは気のせいだろうか、、、。)
『仕事は見つけたの?見つけないと駄目じゃない。』という説教をした挙句、
『家で懸命に働いても、お金にならないわよ。』と言うのである。
主婦という仕事がどんなに大変かということ、また、夫が仕事で忙しく、引越しの後片付けや荷解きも全て私1人でやらなければならないことを知っているはずの大先輩主婦の口からそんな言葉が出るとは正直思わなかったのだが、余りにも唖然としすぎて返す言葉も出てこなかった。


それからもう1つ、、、。
日本の地方新聞あてにちょっとした海外生活コラムのようなものを書いて
投稿していたことがあったのだが、原稿料はもらっていたものの、ほとんど私の趣味だったので、家事の合間合間に書いていたりした。

そんなある日、お姑ごんが記事を書いている私の所へやってきては、『何しているの?』と訊ねてきたのである。そこまでは勿論いいのだ。
でも、その後の質問ときたら、

『お金はもらっているの?』、
『生活していける分、もらえるの?』

、、、である。(ーー;)

私は『いえ、これは趣味なので、、、。』と言ったのだが、
お姑ごんは『物書きになりたいの? 物書きは貧乏で大変よ。』と返すばかり、、、。
別に、夫のお給料だけでも余裕で生活していけるし、私が今まで働いた分は全て貯金に回していたので、お金の心配はしていなかったのだが、お姑ごんとしては心配だったのだろうか。
極めつけは、『子どもが居ないんだから、仕事しなさい。』の一撃である。
『子どもが居ないうちに色んなことをしておきなさい。』なら、まだ愛情を感じられるのだが、言い方ってもんがあるだろう。
仕事もなくて子どももいなくちゃ、家に居る資格がないのかと反発したくもなってしまう。


そんなこんなで、お姑ごんがうちに居る間は、きまって、家で私がやることにもいちいち口を出され、仕事や趣味、そして、経済面や子どものことまで色々言われるのである。
これじゃあ、お姑ごんは私の「勝手に仕事カウンセラー」どころか、「勝手にライフアドバイザー」だ。
こりゃ、引越しの片付けが終わったとしても気が滅入ることは減らないなと思うと疲れが更に増すのであった・・・。(ーー;)




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